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2015年1月15日(木)

新たな怒りの波生む

エジプト宗教機関が批判

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 【カイロ=小泉大介】エジプトでイスラム教に関する公的な見解を示す役割を担う政府機関「ダル・アルイフタ」は13日の声明で、仏週刊紙シャルリエブド最新号がムハンマドの風刺画を再び掲載することについて、「仏と西欧におけるイスラム教徒の新たな怒りの波」を生み出すものだと強く批判しました。

 「ダル・アルイフタ」の声明は、「預言者を愛し尊敬する世界の15億人のイスラム教徒に対する正当化できない挑発行為だ」「イスラム教徒が求めている文明間の対話と共存を損なうものである」と強調しました。

 イスラム教はアラー(神)を超越的・唯一絶対的な存在としており、偶像崇拝を厳しく戒めています。神の意思を預言したムハンマドも例外ではなく、モスク(イスラム礼拝所)にはその像や絵画の類は一切置かれていません。したがって預言者が漫画になる事自体がイスラムへの冒瀆(ぼうとく)となります。

 イスラム教徒のムハンマドへの敬愛は、多くの親がアラビア語で「ほめたたえられる者」を意味するムハンマドの名を子どもにつけることにも表れています。それだけに風刺画の掲載は信者の心を深く傷つけるものです。

 「ダル・アルイフタ」はこの声明で、7日のパリでのテロ事件以降、仏のモスクへの攻撃が多発していることについて「暴力の応酬につながる」と警告。すべてのイスラム教徒に、暴力に訴えることがないよう呼び掛けました。


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