2015年1月15日(木)
軍事費 実は
4年連続で5兆円規模
三つの“財布”使い分け
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2015年度予算案の軍事費(防衛関係費、SACO・米軍再編関係経費を含む)は過去最高の4兆9801億円に達しましたが、実際は安倍政権の発足以来、軍事費は5兆円を超えています。そこには、一般会計に含まれる当初予算に加えて、「補正予算」や「復興特別会計」という三つの“財布”を使い分けるという仕掛けがあります。
民主党政権時代に組んだ12年度の軍事費は復興特別会計の枠を含めても4兆8274億円でした。しかし、12年末に発足した安倍政権は12年度補正予算に2124億円の軍事費を盛り込み、総計で5兆398億円の大台に乗せました。
それ以来、一般会計とは別枠の復興特別会計と、補正予算で「経済対策」などの名目による兵器導入や米軍基地の整備が常態化しています。
復興特別会計や補正予算に盛り込まれた軍事費は、防衛省が「白書」などで例年公表する「防衛関係費の推移」には反映されず、国民から見えにくいところで軍事費が拡大を続けているかたちです。
今後、隠れた軍事費にも厳しい目を注ぐ必要があります。