2015年1月11日(日)
辺野古工事に185億円
14年度補正予算案 米軍奉仕の姿勢
安倍内閣が9日に閣議決定した2014年度補正予算案に、防衛省が沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設の本体工事費など約185億円(歳出ベース約84億円)を盛り込んでいることが分かりました。14日に閣議決定が予定されている15年度当初予算案でも、1000億円を超える新基地関連経費を計上する見込み。当初予算の成立に先行して発注手続きを進める狙いとみられます。
内容は、新基地建設にかかわる「護岸工事・安全対策」。防衛省は、昨年すでに発注している護岸工事に追加が必要になったとして、「ケーソン(コンクリート製の箱)の運搬等の増額に要する費用」と説明しています。
そのほか、米軍基地整備費として、空母艦載機の移駐に伴う岩国基地(山口県)強化に約31億円(歳出ベースも同額)、米領グアムの南アンダーセン訓練場整備に約171億円(歳出ベースも同額)を計上しました。
補正予算に米軍基地強化策が盛り込まれるのは異例。しかも、これらはすべて「経済対策」との名目で計上されており、沖縄の民意無視と米軍奉仕の安倍内閣の姿勢が際立っています。
補正予算案の軍事費総額は契約ベースで2582億円(歳出ベース2110億円)。
2014年度補正予算案の米軍基地整備費
辺野古新基地建設(護岸工事・安全対策) 約185億円
岩国基地の強化(格納庫・駐機場等の工事) 約31億円
グアム移転(南アンダーセン訓練場の工事) 約171億円
※金額はいずれも契約ベース