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2015年1月9日(金)

飛べるがたたかえない…? 米戦闘機F35

日本も6機分予算案計上 重大欠陥 価格高騰も

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 米国防総省は開発中の最新鋭ステルス戦闘機・F35ライトニングIIを来年7月から実戦配備し、2017会計年度(16年10月〜17年9月)に米海兵隊岩国基地(山口県)へ配備する計画です。防衛省も来年度予算案に、F35A6機分の調達費用を計上する方針です。配備先は三沢基地(青森県)が予定されています。

 しかし、同機について重大な欠陥が指摘されており、実戦配備されても作戦任務に支障をきたす可能性と、開発期間の延長に伴う価格高騰が指摘されています。

 米政府監査院(GAO)は昨年3月、米議会に提出した書面証言で、「ソフトウエアの不具合により、戦闘能力が制限されている」と指摘しています。現状では、“飛べるがたたかえない”状態だというのです。

 これに関して米ニュースサイト「デイリー・ビースト」は昨年12月31日付の配信記事で、複数の米軍高官の証言を基に、近接攻撃に用いる25ミリ機関銃がソフトウエアの不具合で使用できない状態だと指摘。ソフトの更新は2019年までかかる見通しで、それまでは「作戦任務で機関銃を使用できない」と報じました。英紙テレグラフなども同様の報道を行っています。

 さらに、機体が重く急激な方向転換ができないため、空対空戦に不向きとの証言も紹介しています。

 また、F35の開発費用についてGAOは「予定通り計画を実行するために、今後5年間にわたって費用を上積みし、2037年まで年平均126億ドル(約1兆5120億円)を維持する必要がある」と述べています。これは、日本など同盟国への売却費用高騰にもつながります。

 航空自衛隊へのF35導入は民主党政権時の2011年12月に決定されました。まだ開発中の機種を次期主力戦闘機に選んだことは、大きな波紋をもたらしました。自民党も当時、この決定を批判していましたが、政権党となった同党は自らの言動を忘れ、巨額の税金を投入してF35調達にまい進しています。


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