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2015年1月8日(木)

弾圧に屈せず共闘発展を

故瀬長氏の未発表論文公開

沖 縄

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(写真)瀬長さんの未発表論文「ケネディ新政策と沖縄」

 米軍政下の沖縄であらゆる弾圧に屈せずたたかい続けた故・瀬長亀次郎さん(沖縄人民党委員長、日本共産党副委員長などを歴任)が、沖縄の祖国復帰へ統一戦線のさらなる発展を呼びかけて著した未発表論文が見つかり、瀬長さんの残した資料を集めた那覇市の「不屈館」で7日から公開されています。

 論文は、沖縄を日本から切り捨てたサンフランシスコ条約発効から10年の1962年、岩波書店の雑誌『世界』編集者からの求めに応じて書かれた、200字詰め原稿用紙89枚。ケネディ米大統領(当時)の沖縄統治の新政策(同年発表)を「沖縄を軍事的植民地支配の下で属領化し、県民を基地奴隷に追い込み、全島を核武装化するためのアメリカ帝国主義の戦争と侵略の陰謀である」と批判しています。

 さらに新政策発表の背景には、労働運動の高揚や党派間の争いを乗り越えた革新共闘の広がりなど、県民のたたかいの発展に対する米軍中枢の恐れがあると指摘。「祖国復帰民主統一戦線を育成強化するためにはどのような苛烈な弾圧にも屈せず粘り強く闘わなければなしえない」と結んでいます。

 瀬長さんの次女で不屈館館長の内村千尋さん(69)は「父の考えの根底にあったのは、いかに県民の心を一つに日米両政府に立ち向かっていくかということでした」と強調。瀬長さんの那覇市長時代、軍政府は銀行に市の資産を凍結させる“兵糧攻め”などの“嫌がらせ”を繰り返しました。内村さんは、名護市辺野古への新基地建設に反対する翁長雄志県政に対し、安倍政権が沖縄予算の減額を狙う現在の政治状況に通じると語り、「県民は歴史的に保革を乗り越えて抵抗してきた。この論文にも今のたたかいに生かすヒントがある」と話しています。

 不屈館企画「岩波書店と沖縄展」、3月16日(月)まで(午前10時〜午後5時、火曜休館)。2月8日(日)は岡本厚岩波書店社長講演会「雑誌【世界】と沖縄」(午後1時と3時半)があります。


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