2014年12月28日(日)
ウクライナ 親ロ派と人質交換
クリミア間バス・鉄道は停止
【パリ=島崎桂】ウクライナ政府軍と同国東部の親ロシア派勢力は26日、双方の人質交換を実施しました。ウクライナ、ロシア、親ロ派、欧州安保協力機構(OSCE)の代表が24日に開いた和平協議での合意に基づくもの。26日に予定していた2回目の和平協議は、前回協議の難航により開かれませんでした。
親ロ派が支配する東部ドネツク州近くで行われた人質交換では、ウクライナ兵146人と親ロ派222人を交換。27日に残る数人の交換を行う予定です。ただ、双方の正確な人質の人数はわかっておらず、人質交換の完全実施は引き続く課題となりそうです。
一方で、ウクライナ当局は26日、ロシアが3月に併合した南部クリミア半島への鉄道・バス路線の閉鎖を決定。ウクライナ国内と同地を結ぶ航空・船舶便は既に停止しており、現在有効な交通手段は乗用車やトラックのみとなっています。
クリミア半島はウクライナ領土とのみ陸続きになっており、水道や電気はウクライナ本土から供給しています。ロシアとの往来は、アゾフ海をわたるフェリーか航空機を利用する必要があり、同半島の“陸の孤島”化が進んでいます。