2014年12月23日(火)
チュニジア大統領選 決選投票
新たな国づくり思い、この一票に
【カイロ=小泉大介】2011年はじめの「革命」でベンアリ独裁体制が倒れたチュニジアで21日、民主化プロセスの「総決算」となる大統領選挙の決選投票が実施されました。同国史上初めての「自由・公正」な大統領選挙で、有権者は新たな国づくりへの思いを一票に託しました。
決選投票は、議会第1党の世俗派政党「チュニジアの呼び掛け」のカイドセブシ党首(11月23日の第1回投票で39%を獲得)とマルズーキ暫定大統領(同33%)との一騎打ちとなりました。
チュニジア中部の都市スース在住の男性理容師、カメル・スイシさん(43)は本紙に対し、「朝6時に投票所に並んで自由選挙の意義をかみしめました。政治経験が豊富なカイドセブシ氏への投票が、イスラム過激派から国を救い安定を実現するためのベストの選択です」と語りました。
一方、首都チュニスの男性会社員、マリキ・モンタセルさん(26)は、「歴史的選挙を迎えた喜びを込めて、マルズーキ氏に投票しました。独裁とたたかった彼こそ(ベンアリ時代に国会議長を務めた)カイドセブシ氏とは違う本当の革命の候補者。経済もきっと立て直してくれると信じます」といいました。