2014年12月22日(月)
諫早「開門しかない」
国の不履行1年 抗議集会 長崎
|
国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)の開門を国に命じた福岡高裁確定判決の不履行から1年がたった21日、「よみがえれ!有明訴訟」を支援する全国の会は抗議の全国集会を長崎市で開きました。
有明訴訟弁護団の馬奈木昭雄弁護団長から基調報告があり、「開門せよ・開門するなの二つの義務があるというのはごまかしで、国は開門しないを選んでいる」とのべ、解決方法として、「被害を防ぐという点で意見は一致する。(国がすすめようとしている有明海沿岸の)4県協議ではなく、裁判所での協議が必要」と話しました。さらに、「これ以上、税金を使わせるわけにはいかない。その時期が今、きている」と話しました。
漁民4人から深刻な漁業被害の報告があり、瑞穂漁協(雲仙市)の石田徳春組合長は「調整池からの汚染水の排水が環境悪化の主たる原因になっている。改善には、開門しかない」と訴えました。
全国の公害訴訟でたたかっている各団体から連帯のあいさつがありました。赤嶺政賢議員ら日本共産党国会議員5氏からメッセージが寄せられました。
署名開始の9月13日から寄せられた1万3397人分の署名の報告があり、来年4月14日までに目標3万人を達成しようとの呼びかけがありました。
集会宣言では、国・農水省に対し、「ただちに開門確定判決を履行せよ」「ただちに漁業も農業も防災も成り立つ万全の開門準備工事に着手せよ」と要求しました。