2014年12月18日(木)
激戦リポート
北海道ブロック 14年ぶり30万票超
共産党以外 選挙だけの反TPP
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2003年に失った議席を奪還した北海道は、比例で得票数30万2251票(得票率12・09%)、前回の18万票(得票率6・99%)を大きく上回り、第3党の公明党との差が5千票余に迫る結果でした。衆院選で30万を超える得票は14年ぶりのことです。
町長が車上から
農業が基幹産業の北海道で安倍首相は、1回目の遊説ではTPPについてふれず、2回目の旭川市では、推進の立場を表明。そのことに農業関係者、首長から批判と共産党への期待が相次いで寄せられました。
本別町の高橋正夫町長は共産党の小選挙区候補の候補者カーから自民党の公約破りを批判しました。ある農協の組合長は共産党の小選挙区候補に朝礼であいさつしてほしいと要請。別の農協幹部は「選挙の時だけTPP反対の政党や政治家は信じられない。ぶれない共産党しかない」と支持を表明しました。
「自民は庶民の気持ちがわからない。民主は態度があいまい。まっすぐな共産党に入れる」。道東で畠山和也氏の演説を聞いていたタクシー運転手の言葉です。民主王国と言われる北海道で今回、民主は3小選挙区で返り咲きましたが、街頭でも対話でも「原発や憲法の問題でも民主党はだらしがない」との声が多く聞かれました。北海道新聞の出口調査では共産党に投票した人の支持政党のうち25%が無党派、13%が民主党支持。
12日間の選挙期間中ずっと、畠山候補カーに乗務した小田島佳枝さんは「前回と反応が全然違った。子連れの若いお母さんや青年からの激励も目立った。戦争する国にしないでという熱い思いを感じた」と振り返ります。
ネット上に拡散
原発反対の道庁前金曜行動のよびかけ人のハードコア・パンク・バンド「SLANG」のボーカルKOさんが「しんぶん赤旗」の紙面に登場し、共産党への思いを語る姿は反響を呼び、ツイッターやフェイスブックで拡散されました。
これまで共産党にアレルギーがあったと言う北海道反原発連合のメンバーも初めて街頭演説を聞き「真面目な党。安倍さんの暴走を止めてほしい」と感想を述べました。
青山慶二党道委員長は「道民の要求に基づく“一点共闘”を通じて無党派の人々から党への期待が広がった。対決、対案、共同の私たちの日常的な活動が選挙で大きく結実した」と述べました。
待ちに待った悲願の議席。選挙後、さっそく「ブラック企業をなくして」「労働者の声を国会に届けて」などの声が届いています。
(北海道・越智朋子)