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2014年12月18日(木)

きょうの潮流

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 18日は国連加盟記念日。1956年の今日、日本は国際連合加盟が承認され、33年に国際連盟を脱退して以来、23年ぶりに国際社会に復帰しました▼国連のような国際機関はなぜ生まれたのか。東京都内で開かれた歴史学研究会シンポジウム(13日)で、油井(ゆい)大三郎東京女子大学教授は「世界史に逆行する集団的自衛権論の陥穽(かんせい)」と題して語りました▼ある研究では1495〜1989年に戦死した兵士は世界で4612万人。20世紀が65・8%を占め、民間人を含めると犠牲者はいっそう増大します。この痛苦の体験から第1次世界大戦後、紛争を平和的に解決する手段として国際連盟が設立され、戦争の違法化が確立しました▼「正戦論」を克服し、「国防」という考え方が「国民の安全保障観」に変わり、敵対する国も全て一つの国際機関で対話する道が開かれました。これを油井氏は軍事的対抗を乗り越えた「包摂的安全保障観」と呼びます。さらに冷戦終結後、地域紛争の解決に軍事介入は逆効果であり、貧困と格差の是正こそ必要だとする新しい「人間の安全保障観」が生まれていると言います▼世界史の大きな流れの中で見ると、安倍政権の集団的自衛権行使容認は、平和を希求する人類の営々とした努力をふみにじり、軍事力で仮想敵国を威嚇して抑止効果をねらう、時代錯誤の戦前回帰であることが鮮明になります▼日本が国際社会の一員としてすべきことは、憲法9条を生かした対話の場を広げることだと歴史は教えています。


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