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2014年12月17日(水)

「自共対決」新時代 (上)

「共産躍進の傾向 今後も」と識者

“存在感”自民党も意識

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(写真)街頭から訴える志位和夫委員長(左)と安倍晋三首相

 昨年の東京都議選、参院選に続き、日本共産党は今回の総選挙比例代表で606万票(11・37%)を獲得、小選挙区でも18年ぶりに議席を得ました。公示前の2・6倍の21議席への「画期的な躍進」です。日本共産党と自民党との対決―「自共対決」の本格的な時代を切り開きつつあることを示しています。

行ったら共産党に

 「投票に行ったら共産党に入れた」が47%―総選挙開票日の14日夜、大阪毎日放送(MBS)のラジオ番組が「投票に行かなかった人で、もし投票するなら比例は何党ですか」とリスナー(視聴者)にたずねた調査結果です。2位は自民党の26%。民主党5%、公明党0%などと比べ共産党はダントツでした。

 コメンテーターを務めた町田徹氏(経済ジャーナリスト)はこの結果について「投票率がかなり上がり、潜在的な支持率通りの投票が実現していたら、共産党がいきなり政権を伺うような立場に立った可能性がなかったとも言い切れない」(現代ビジネス「ニュースの深層」)と指摘しています。実際の投票でも、東京での無党派層の比例投票先1位は共産党で22・5%(フジテレビ調査)。政治ジャーナリストの田勢康弘氏は今回の共産党躍進について「安倍政権を評価したくない有権者が最も安倍政権に距離を置く共産党を支持した結果であり、安倍政権の長期化とともにこの傾向は今後も続くだろう」(四国新聞16日付)と見ます。

 「自共対決」は、総選挙中から自民党側も意識していました。党首討論会後、安倍晋三首相が志位和夫委員長に「自共対決ですね」と感想を語る。自民党の谷垣禎一幹事長は「どの政党が国民のためにしっかり自分たちのやりたいことを示せるか。一つ示せる政党がある。それは共産党」(9日、京都、滋賀)と演説。自民党系無所属議員が議会質問の中で「自共対決の新しい時代へと突入する時代が来るような気がしている」(長崎県長与町)と発言。自民、社会両党を軸とした1955年の政治体制をもじってコラム見出しに「新55年体制“自共対決”」と表したスポーツ紙もありました。

白紙委任の口ぶり

 開票から一夜明けた15日午後2時。自民党本部と共産党本部でそれぞれ選挙結果を受けた党首の記者会見が開かれました。

 「『アベノミクスを前進させよ』との国民の声を頂くことができた」「(米軍普天間基地の)名護市辺野古移設は唯一の解決策だ」―安倍首相は、国民多数が反対する暴走メニューが“白紙委任”されたかのような口ぶりでした。

 これに対し志位氏は「安倍自公政権が、今回の選挙結果をもって、国民からあらゆる問題で白紙委任を与えられたと考えるならば、大きな間違いだ。沖縄から突き付けられた民意、日本共産党躍進に示された民意を、真剣に受け止めるべきだ」ときっぱり指摘しました。民意を踏みにじる政治か、民意を受け止める政治か。総選挙結果を受け「自共対決」がいっそう鮮明です。

 (つづく)


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真の勝者は共産党

五十嵐仁・元法政大学教授(政治学者)

 「自公圧勝」などの報道もありますが、自民党は全体で4議席減、小選挙区では09年に522万票減、12年に166万票減、そして今回の18万票減と3回連続で得票を減らしています。

 一方、野党のなかで極右政党・次世代の党が惨敗し、共産党だけが議席、得票ともに増やしました。今回の真の勝者は共産党だったと言ってもいい。

 アベノミクスによる「おこぼれ」に期待した人もいて、自民党の比例票の104万票増に反映されています。しかし、共産党の比例票は237万票増です。安倍首相の暴走にストップをかけてほしいという有権者の願いのほうが2倍以上多かったといえます。安倍首相には、この民意を踏まえた政権運営をしてもらいたい。


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