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2014年12月16日(火)

「自公圧勝」とはいえない

得票数・率とも減 信任遠く

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 総選挙では、安倍政権の暴走と厳しく対峙(たいじ)する日本共産党が8議席から21議席へと躍進しました。一方、自民、公明の与党の獲得議席は定数の3分の2(317議席)超。「自公大勝」(「朝日」)との報道も見られますが、民意の実際をみると―。

 民意をもっともよく反映する比例代表選挙での得票を見ると、自民は昨年の参院選と比べ80万票減、公明は25万票減。得票率も自民が1・57ポイント減、公明が0・51ポイント減らしています。

 にもかかわらず、自民が大きな議席を得たのは、比較第1党が議席を独占できる小選挙区制の影響です。小選挙区では、自民は前回(2012年総選挙)比で18万票減らし、得票率は48・1%にとどまりましたが、議席占有率は75・25%にもなりました。民意が大政党本位にゆがめられてしまった結果です。

 実際、全有権者の中での得票割合を示す絶対得票率でみれば、自民は比例代表選挙で16・99%、小選挙区で24・49%しかありません。

 だから、自民党自身も「今回の選挙は向かい風でも追い風でもない」(谷垣禎一幹事長)と有権者の冷めた視線を自認しています。安倍首相は総選挙で、「この道しかない」ともっぱらアベノミクスの是非を争点にしましたが、そのアベノミクスも世論調査(「共同」10、11両日実施)では「評価しない」との回答は51・8%で過半数。しかも、沖縄では、新基地建設反対で共闘する「建白書」勢力が全4選挙区で全員当選。県民を裏切って、新基地建設を進める自民党候補に退場の審判を下しました。総選挙の結果をもって国民に信任されたとは、とてもいえません。

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