2014年12月16日(火)
選挙で示された二つの民意
共産党躍進と「オール沖縄」完勝
14日に開票された総選挙の結果を受けて、メディア各紙はいっせいに、自公が合わせて3分の2超の議席を占めたことに「自公大勝」「自公圧勝」と報じました。
しかし、「自民党単独で3分の2超」などとされた“事前報道”は現実化せず、結局自民党は4議席減に終わりました。
民主、維新両党をはじめ野党が全体として伸び悩む中、安倍政権に真正面から対決してきた日本共産党が得票と議席(8↓21)を大きく伸ばしました。ここに総選挙結果の最大の特徴があります。
日本共産党は前回総選挙に比べ、237万票を増やし、躍進した昨年参院選の得票に対してもさらに90万票増やしました。そこに示された民意とは何か。
日本共産党がこの選挙で訴えたのは、安倍暴走政治に対する正面からの対決と、税制、景気、外交・平和、原発、基地問題での「五つの転換」の対案、そして国民と広く共同して進める政治変革の展望です。「二大政党」、「第三極」の崩壊と政党・政治家の離合集散という混迷した状況で、政党選択を模索する有権者が日本共産党への支持によって示したものは、まさに安倍自民党政治の転換です。
同時に、「圧勝」といわれる自民党が、沖縄ではすべての小選挙区で敗北しました。沖縄の4選挙区すべてで日本共産党を含む新基地建設反対の「オール沖縄」の共同候補が当選しました。11月の沖縄県知事選に続く明確な県民の審判です。
日本共産党の躍進と沖縄が突きつけた民意を無視し、安倍政権が「白紙委任」をうけたかのごとく再び暴走を強めるなら、政権はさらに厳しい国民の批判で、重大な政治状況に追い込まれることは避けられません。
安倍晋三首相は15日の会見で「私たちが数におごり、謙虚さを忘れたら国民の支持は一瞬にして失われる」などと述べ、「謙虚」な姿勢をアピールしました。他方、選挙中には集団的自衛権行使を容認した「閣議決定」について自ら語ろうとせず、中身についてもすりかえ、ごまかしを続けてきたのに、「街頭演説でも、テレビ討論でも訴えてきた」と強弁。安全保障法制の整備について「約束したことを実行していく」などと述べました。
民意を無視して進む安倍暴走「第2幕」に対し、日本共産党と国民共同の新たなたたかいの幕が上がります。