2014年12月16日(火)
総選挙の結果について
志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は15日、総選挙の結果を受けた記者会見を党本部で開き、以下のように述べました。
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一、今回の総選挙で、日本共産党は、比例代表で606万票、11・3%を獲得し、20議席を獲得しました。さらに沖縄1区で赤嶺候補の勝利をかちとり、あわせて、改選8議席の2倍を上回る21議席を獲得することができました。そして、衆議院で単独での議案提案権を獲得することができました。衆院選での躍進は、1996年以来18年ぶりとなりました。
私たちは、この総選挙で、「650万、10%以上」、「すべての比例ブロックでの議席増と議席確保」「小選挙区での議席獲得」を目標にたたかいましたが、今回の総選挙で、この目標を基本的に達成することができたと思います。四国ブロックで議席に届かなかったのは残念ですが、四国でも得票率が10%を超え、善戦健闘しました。
全体として、この結果は、画期的な躍進と言っていいと思います。
ご支持していただいた有権者のみなさん、ご奮闘いただいた支持者、後援会員、党員のみなさんに、心からのお礼を申し上げます。
一、今回の総選挙で、日本共産党は、「安倍政権の暴走ストップ、日本の政治の五つの転換」を訴えぬきました。さらに、政党助成金の廃止を強く訴えました。
私たちは、安倍政権と正面から対決するとともに、どんな問題でも国民の立場に立った対案を示し、国民との共同で政治を動かす――対決、対案、共同という政治姿勢を貫いて選挙戦をたたかいました。
この間、あらゆる分野で安倍政権の国民の民意を無視した暴走がすすめられ、この暴走に対して、多くの国民が危惧と不安をいだいています。そのもとで、わが党の政策的訴え、党の政治姿勢は、国民の評価をいただいたと思います。
日本共産党は、新しい国会で、選挙戦で訴えた公約実現のために全力をつくします。「共産党を伸ばしてよかった」と多くの皆さんから評価をいただけるよう、知恵と力をつくして頑張りぬくことをお約束したいと思います。
一、選挙戦の全体の特徴について若干の点をのべます。
選挙戦を通じて、私たちは、自民党対共産党――「自共対決」こそ日本の政治の真の対決軸だと訴えましたが、この選挙で唯一躍進した党が日本共産党だったという事実は、「自共対決」の現実性をいよいよ強めるものとなったと思います。
選挙結果を見て、「自民圧勝」と評価する向きもありますが、事実と違います。自民党は、公示前の議席を減らしています。この結果を「圧勝」とはよべません。
政党間の力関係が一番ストレートにあらわれる比例代表での自民党の得票率は33%にとどまっています。自民党が議席で多数を得たのは、何よりも大政党有利に民意をゆがめる小選挙区制によるものであり、虚構の多数にほかなりません。
さらに、安倍政権に最も厳しく対決した日本共産党が躍進したという事実も、一つの民意を示していると考えます。
そして、沖縄の四つの小選挙区で、新基地建設反対の候補者がすべて勝利し、県民を裏切った自民党の候補者すべてに退場の審判が下ったことも、きわめて重要な民意として重く受け止めるべきです。
安倍自公政権が、今回の結果をもって、国民からあらゆる問題で白紙委任を与えられたと考えるならば、大きな間違いです。沖縄から突き付けられた民意、日本共産党躍進に示された民意を、真剣に受け止めるべきです。
一、安倍政権がこれからすすめようとしていることは、消費税10%、アベノミクス、集団的自衛権、原発再稼働、沖縄新基地建設――どれをとっても、国民多数の意思に背くものばかりです。それを強行するならば、大きな矛盾が噴き出すでしょう。
わが党は、新しい国会で躍進した力を生かして奮闘するとともに、あらゆる分野で一致点にもとづく共同――「一点共闘」、国民との共同をさらに発展させ、安倍政権を包囲し、その暴走を止め、日本の政治を変えるために全力をつくします。