2014年12月15日(月)
COP20 合意文書採択
温室ガス削減 新協定へ第一歩
【リマ=島田峰隆】南米ペルーのリマで開かれていた国連気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)は14日未明、議長を務めるペルーのビダル環境相がまとめた合意文書案を採択して閉幕しました。当初日程より丸1日以上遅れての閉幕となりました。
ビダル議長は合意文書を「気候変動に対する行動のリマからの呼び掛け」とすることを提案し、「みなさんの仕事、気持ち、感情の文書だ」と語りました。
今会議では、来年末にパリで合意を目指す2020年以降の温室効果ガス削減の新しい国際協定に盛り込む項目や、新協定に向けて来年3月までに各国が提出する国別目標案の中身などが議題になりました。大枠とはいえ、国別目標案の中身とパリ合意の土台となる文書に合意できたことは新協定への一歩となりました。
合意文書は、国別目標案の提出時期について、準備のある国は来年3月までとしました。目標案の中身では、削減の基準となる年や実施期間のほか、なぜその目標が野心的だと考えられるのかなどについての説明も求めました。途上国側の要求に配慮し、地球温暖化の被害軽減策を各国が目標案に盛り込むことを呼び掛けました。
また途上国側が強く求めていた「共通だが差異ある責任」の原則を明記し、先進国による資金援助にも触れています。
新しい国際協定に盛り込む項目については、対立する論点に関して各国のさまざまな提案を併記したテキストを付属文書として添付しています。