2014年12月6日(土)
フアストフード労働者がスト・集会
最低賃金15ドルへ行動広がる 全米190都市
【ニューヨーク=洞口昇幸】全米190都市で4日、ファストフード店で働く労働者が最低賃金を時給15ドル(約1797円)まで引き上げることや労働組合の結成を認めることを求め、ストライキや集会を実施しました。約1年前に同様の一斉行動が取り組まれたのは100都市。最低賃金の引き上げを求める運動は確実に広がっています。
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ニューヨーク市マンハッタンの公園の集会には、ファストフード最大手マクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンなどの従業員が多数参加。連帯するサービス業国際労組(SEIU)の組合員らも集まりました。
参加者は次々と壇上に上がり、「ニューヨーク市は家賃も食材もガス代も高すぎる。それなのに最低賃金は低すぎる」「苦しいのはあなた一人じゃない。立ち上がっているのはあなた一人じゃない」と訴えました。聴衆は何度もシュプレヒコールで応えました。
ハンバーガー・チェーン店ウェンディーズで働くジャッキー・マーティンシックさん(41)は時給8ドル(約958円)、現在のニューヨーク州の最低賃金です。夫が胃の疾患を抱え、家賃が払えず市の施設で暮らしています。「医療費に使うか食費に使うかでいつも悩んでいる。(最低賃金)15ドル実現に向けてたたかっていきたい」と語りました。
最低賃金の引き上げを求める運動を受けて、今年はワシントン州シアトルやカリフォルニア州サンフランシスコで時給15ドルに引き上げることが決定しました。運動は成果を上げています。