2014年12月3日(水)
総選挙公示 党幹部 各地で訴え
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落ち目の維新に退場の審判を
大阪・梅田で志位委員長
日本共産党の志位和夫委員長は衆院選が公示された2日、東京・新宿での第一声の後、大阪に飛び、梅田ヨドバシカメラ前で街頭演説しました。志位氏は自民党の補完勢力となった「第三極」の政党・維新の党をめぐる政党状況にもふれ、日本共産党の躍進で、安倍政権の暴走ストップ、維新に退場の審判をくだそうと力をこめました。
駅前の広場は演説が始まっても人垣が膨れ続け、デッキにも、宣伝カーの後ろの歩道にも幾重にも人の列ができました。演説の節々で、「そうだ」「いいぞ」の声が地響きのように響きました。
維新の党の橋下徹共同代表はこの間の党首討論などで、「(『身を切る改革』のあと)そこから消費税の増税です」、「アベノミクスは断行しなければならない」、「集団的自衛権は認めるのが当たり前」、「(米軍普天間基地を)辺野古移設をすべきだ」などと発言しています。
志位氏はこうした橋下氏の発言にふれ、「自民党とどこが違うのでしょうか。『維新』というが自民党の応援団ではないですか。日本共産党の躍進で、落ち目の維新に退場の審判をくだしましょう」と訴えると、聴衆から「そうだ」の声と大きな拍手が湧き起こりました。
演説終了後、拍手が鳴りやみませんでした。「共産党、共産党」とコールが起こり、志位氏は聴衆に手を振って応えました。
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共産党伸びれば政治変わる
滋賀・京都で市田氏
総選挙公示の2日、市田忠義副委員長・参院議員は大津市と京都府福知山市で演説し、「日本共産党躍進で、安倍政権に『解散に打って出たが墓穴を掘った』と後悔させる選挙に」と訴えました。
JR大津駅前では、坪田いくお近畿ブロック比例候補と、滋賀の小選挙区4候補が訴えました。
市田氏は、「この2年間の安倍政治の全体が問われる」とのべ、国民無視の暴走と対決して対案を示し、国民の立場で奮闘する日本共産党が伸びれば必ず政治は変わる、と力強く語りました。
市田氏は、バターの生産量激減でクリスマスケーキもつくれないと問題になっていることを紹介。TPP(環太平洋連携協定)や日豪EPA(経済連携協定)で見通しがたたず中堅酪農家の離農が相次いでいるからです。市田氏は「TPP交渉から直ちに撤退し、緊急の米価下落対策を。安心して続けられる農業に」と訴えました。
県庁前では、三日月大造知事が庁舎から出てきて、市田氏と佐藤こうへい1区候補を激励しました。
訴えを聞いた女子学生(21)=大津市=は「市田さんの話は納得できて、よかった。憲法9条を生かした平和外交を進めるという共産党に伸びてほしい」と語りました。
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政治変える仕事 衆院でも
埼玉・東京・千葉で小池氏
日本共産党の小池晃副委員長・参院議員は2日、東京・赤羽駅前での街頭演説で「消費税に頼らない別の道」の財源を具体的に解説しました。聴衆から「それ、やってー」「いいぞ」などの声援が飛びました。
小池氏は消費税に頼っては財政再建できないと強調。「増税するなら、アベノミクスでさんざんもうけた富裕層」だとして▽課税所得3千万円以上の最高税率引き上げ▽高額の株取引の税率引き上げ▽5億円を超える資産には富裕税を課す▽大企業の税金の優遇を正す―ことで20兆円の財源をつくると述べました。
また285兆円にのぼる大企業の内部留保の一部活用で労働者の賃金を上げて経済を循環させる税収増によって20兆円の財源を生み出せると説明。「消費税に頼らず、社会保障の充実と財政再建を図ることは可能。安心して、消費税増税中止の願いを共産党に託してください」と呼びかけました。
パートで働く女性(40)は党の財源論を聞き「内部留保の活用で経済が回っていくというのは、そうだなと思います。具体的な数字の財源論は、もっと広く知らせてほしい」と期待を込めました。