2014年12月2日(火)
ルネサスの女性への広域配転強制
東京労働局、撤回求める
半導体大手、ルネサスエレクトロニクスが子育て中の女性2人に長距離通勤を強いている問題で、助言・指導を拒んでいた厚生労働省東京労働局が、3度にわたり同社に配転撤回を求めていることが関係者への取材でわかりました。
労働者や電機・情報ユニオンなどが厚労省、国会などに粘り強く働きかけた努力が実ったものです。国会では、日本共産党の小池晃副委員長(参院議員)らが厚労省に対し、育児・介護休業法の趣旨に反するとして助言・指導を繰り返し要請。東京労働局の対応について徹底した調査を求めたのに対し塩崎恭久厚労相は「事実関係を調べる」(10月21日)と答弁していました。
ルネサスは2015年度末までに5400人を削減するため、退職強要を実施。応じなかった2人は、東京都内の自宅から群馬県の高崎事業所まで新幹線や高速道路を使った通勤を強いられています。
2人はこうした対応が育児・介護休業法に違反する恐れがあるとして、東京労働局に対して同社への助言・指導を求めていました。
ルネサスリストラかながわ対策会議は1日、川崎市の玉川事業所前で宣伝。電機・情報ユニオンの米田徳治委員長は「ルネサスの経営はひっ迫していません。退職強要や広域配転を迫るなど、何を血迷っているのか。2人を一日も早く元の職場に戻すべきです」と訴えました。