2014年11月30日(日)
ウォルマートでスト
米各地 “最低賃金時給1780円に”
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【ワシントン=洞口昇幸】世界最大の米小売業者ウォルマート・ストアーズの労働者らが28日、生活できる賃金・雇用形態などを求めて各地でストライキを行いました。首都ワシントンでも「今すぐ最低賃金を時給15ドル(約1780円)に!」の声が上がりました。
同社の従業員、支援する市民や学生など約300人が、首都中心部にある同社の店舗前まで行進しました。
同日は米国の祝日「感謝祭」の翌日で、歳末商戦が始まる「ブラック・フライデー」と呼ばれ、各地の労働者らはこの日に合わせてストやデモ行進を計画しました。
米メディアによると、同社の創業者サム・ウォルトン氏(故人)の親族4人の資産評価額は合計1500億ドル(約17兆8000億円)を超え、一族別の長者番付で世界一。同社が13日に発表した過去3カ月の決算では売上高が増加、株価も上がりました。
その一方で、多くの従業員は常勤雇用を望みながら、非常勤・低賃金に留め置かれ、公的支援なしでは生活の維持や家族の扶養もできない状況です。
ストに参加した女性従業員のグローバ・スカーさん(59)も元フードスタンプ(低所得者向け食料費補助制度)受給者。「シングルマザーなど生活が困難な仲間が、まだまだたくさんいる。ウォルトン一族の巨額の資産があれば、最賃時給15ドルは実現できるはず」と語りました。