2014年11月30日(日)
沖縄全4区 知事選の枠組みで共闘 「建白書」勢力VS新基地勢力
安倍政権に審判を
2014総選挙
“「建白書」勢力と新基地推進勢力のたたかい”だ―。歴史的政治戦となった知事選に続いて総選挙に突入した沖縄県では、四つの小選挙区すべてで、名護市辺野古への米軍新基地建設反対を掲げる「建白書」の一致点で共闘する「建白書」勢力と新基地推進勢力が全面対決する構図になっています。政党がしのぎを削る国政選挙でも、党派を超えた共同を築いた知事選の枠組みがかつてない発展を続けています。
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「建白書」勢力として、沖縄1区からは日本共産党前職の、あかみね政賢氏が、2、3区からはそれぞれテルヤ寛徳氏(社民党前職)と玉城(たまき)デニー氏(生活の党前職)、4区からは元自民党県連顧問のナカサト利信氏(無所属新)が立候補を予定。共産党を含む県内の全革新勢力や経済界、自民党県連を除名された那覇市議会・新風会などでつくる翁長雄志(おながたけし)氏の知事選の確認団体「ひやみかち うまんちゅの会」(「がんばろう みんな」の意味)がこれら4氏を支援するかたちです。
一方、2012年の総選挙で米軍普天間基地(同県宜野湾市)の「県外移設」を公約に掲げながら、自民党本部の圧力に屈して昨年辺野古新基地容認に転じた同党前職の4氏も各区に出馬を予定。知事選で自主投票とした公明党の沖縄県本部は、幹部が自民党候補の会合で「連立政権がある以上、自民・公明でこのたたかいに挑む」(27日)として全4区で自民候補の支援に回るとみられ、「建白書」勢力対安倍政権の構図が知事選以上に鮮明になりつつあります。
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4区共通で最大の争点は、自民党4氏の公約裏切りと、知事選の圧倒的民意を受けてもなお「粛々と進める」などと新基地建設に向けて強行する安倍政権の姿勢です。
今度は「建白書」勢力4氏の全員当選で県民の審判をとの機運が急速に高まっています。4氏の共同記者会見を地元紙は「辺野古最大争点に/翁長陣営、自民と対決」(琉球新報24日付)と1面で大きく報じました。
沖縄1区では自民前職とともに維新の党から元職も出馬の予定です。
あかみね氏事務所開き 1区
29日、那覇市内で行われた、あかみね氏の事務所開きには、城間(しろま)幹子那覇市長や呉屋守将金秀会長、安慶田(あげだ)光男市議会議長、新風会の金城徹会長らが保革を超えて激励に駆け付けました。中に入りきれないほどの参加者を前に、あかみね氏は「公約違反をすればどんな運命をたどるか、安倍政権と自民候補に『オール沖縄』の勢いを見せ付けよう」と力を込めました。
建白書 オスプレイ配備撤回、普天間基地閉鎖・撤去、県内移設断念を求める内容で、沖縄の全41市町村長、議会議長、県議会と、主要な経済的、社会的団体の代表が署名。2013年1月に安倍首相に提出しました。