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2014年11月28日(金)

対決の足場なき民主党

消費税増税 反省なし 原発・TPPでも…

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 民主党は「数の力で強引に推し進めようとする安倍政権に歯止めをかけよう」(海江田万里代表、27日の仙台市)と安倍政権との“対決”姿勢をアピールしています。しかし、メディアからは「『アベノミクス』からの転換を訴えているが、政権担当時に決めた消費税増税自体が誤りだったのではないのか猛省が足りない」(「東京」社説27日付)との声が出ています。同党の総選挙公約や行動をみると―。


 安倍首相が消費税10%増税を2017年4月に先送り実施するとしていることに対し、民主党公約は「延期」とするだけです。10%増税そのものには反対していません。民主党自身、野田政権時代(2012年)に自民、公明両党と一緒に消費税増税法を強行した当事者だからです。そのことへの「反省」はありません。

 原発再稼働でも、野田政権は国民の反対をふみにじり関西電力大飯原発(福井県)の再稼働を強行しました(12年7月)。公約で「安易な原発再稼働」に“反対”としていますが、裏返せば、住民の避難計画が準備されることを条件とした“賛成”の立場を示したものです。

集団的自衛権「撤回」いうが

 農業や医療をはじめ日本社会全体に壊滅的な影響を与える環太平洋連携協定(TPP)でも、推進を最初に打ち出したのは民主党菅政権(11年)。野田政権でこれを強硬に推進しました。

 集団的自衛権行使容認の「閣議決定」に対しては「撤回」を求めていますが、集団的自衛権行使そのものに反対とはしていません。公約に「未来志向の憲法を構想する」とかかげ、改憲を否定していません。同党は05年にまとめた改憲案「憲法提言」で、集団的自衛権行使や国連の集団安全保障活動について積極姿勢を明記しています。

 民主党が選挙協力のパートナーとしている維新の党は、「現行憲法下で可能な」集団的自衛権行使について「必要な法整備を実施」と明記しています。両党の「選挙協力」を通じて解釈改憲を容認する立場です。

 さらに安倍政権が「閣議決定」具体化の法整備の中身を示さず総選挙をやり過ごそうとしているもとで、民主党は先んじて「領海警備法案」を公約に提示しました。同法案は、武力攻撃に至らない事態(グレーゾーン)で自衛隊の役割と権限を拡大し、軍事的緊張を高めるものです。

県外公約捨て新基地を推進

 沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設についても、民主党は鳩山政権時代に「県外移設」公約を投げ捨てて建設推進の「新合意」(10年5月)を米国と締結しました。それ以来「推進」の立場。今度の公約でも「在日米軍再編に関する日米合意を着実に実施し、抑止力の維持を図る」として、沖縄県知事選挙で示された島ぐるみの新基地ノーの審判に背を向けています。自民党と同じ姿勢です。

 総選挙のいずれの大争点でも、民主党は自民党に対決する明確な足場を持っているとはいえません。

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