2014年11月28日(金)
歴史偽造 自民が公約
「慰安婦」問題 “性奴隷”批判に「断固反論」
自民党の総選挙公約に日本軍「慰安婦」の「慰」の字もありません。外交の中で、「虚偽に基づくいわれなき非難に対しては断固として反論し、国際社会への対外発信等を通じて、日本の名誉・国益を回復するために行動します」とかかげ、日本政府への国際的批判に挑戦する公約となっています。
安倍晋三首相は10月3日の衆院予算委員会で、「日本が国ぐるみで性奴隷にしたと、いわれなき中傷が世界で行われている」と述べ、「河野談話」否定の発言を行いました。これに先立ち自民党の国際情報検討委員会は「慰安婦」問題について、朝日新聞の“吉田証言”記事取り消しで「『強制連行』の事実は否定され、性的虐待も否定されたので、世界各地で建設の続く慰安婦像の根拠も全く失われた」として、「河野談話」を否定する決議を採択(9月19日)しました。
10月には同党政務調査会のもとに、新たに「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」(委員長・中曽根弘文参院議員)を設置し、「いわれなき非難に対し断固として反論していく」(稲田朋美政調会長)としています。
こうした経過と合わせ、総選挙公約が、日本軍「慰安婦」問題をめぐり歴史偽造を宣言するものであることは明らかです。
こうした安倍自民党の動きこそが、日本の“名誉と国益”を害するものとなっています。アジアと世界からの孤立の道に、明確なノーの審判を下す選挙にする必要があります。