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2014年11月27日(木)

きょうの潮流

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 最初の訪問国は東アフリカのタンザニアでした。当時干ばつがひろがり、多くの命が飢餓によって奪われていました。やせ衰えて骨が浮き出た体。栄養失調で脳の発達が遅れ、ただ地面をはいずる子ども…▼ユニセフ親善大使として、黒柳徹子さんはこの地で「運命の出会い」を感じます。子どもらを「トット、トット」と呼ぶ村長。自分の小さい頃からの愛称と、スワヒリ語の「子ども」が一緒だった―▼それから30年。写真家の田沼武能(たけよし)さんとともに、30をこえる国々を訪れ、困難な状況に置かれた子どもたちと笑い、学び、走り、触れ合ってきた徹子さん。つらい思いや危ない目に何度もあいながら、たくさんの子どもを優しく抱いてきました▼破傷風でいつ死ぬかもしれないインドの少年に語りかけたとき。しぼり出すような小さな声でその少年は「あなたのお幸せを祈っています」と返してくれました。無力さをわびながら、この仕事を続けていこうと決意したといいます▼世界が「すべての子どもは生きる権利をもつ」と採択してから25年。黒柳さんの活動と軌を一に生活環境や教育は大きく改善されました。一方で貧富の差は拡大。貧困が集中し、紛争が絶えない地域も▼昨日都内で開いた記念イベント。「いつの日か平和がきて子どもが死なない世界を実現できたら、どんなにいいか」と、できる限り親善大使を続けたいとあいさつした81歳の“トットちゃん”。地球は一つ。21世紀に生きる私たちが受け継ぎ、その日を一日も早く。


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