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2014年11月26日(水)

民主党 マニフェスト

“対決”の足場なし

消費税大増税押し付け

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 民主党は24日、選挙マニフェスト(政策)を発表しました。「今こそ、流れを変える時」をスローガンにしていますが、“対決”の足場はありません。

 マニフェストの表紙を開くと、「アベノミクスは期待はずれ」など安倍政権の“批判”が展開されています。しかし、今の景気悪化を引き起こした消費税8%への増税に関しては一言も書いていません。自民、公明と一緒に大増税を推進しているからです。

 経済政策の中に消費税「引き上げ延期」を掲げていますが、国会議員の「定数削減」が実施されておらず、社会保障へ予算が回されていないというのが理由です。「一体改革」で社会保障を削減するレールを引いたのは民主党自身です。議員削減で民意を削り、大増税を押し付ける姿勢です。

 公約会見の場で海江田万里代表は、政府の秘密保護法の強行採決と集団的自衛権の「閣議決定」を批判し「選挙の争点のひとつ」だと強調しました。

手続きだけの問題

 マニフェストでは「集団的自衛権閣議決定の撤回を求める」としていますが、戦争への道を開く行使容認自体は批判できず“手続き”を問題にしているだけです。

 “グレーゾーン事態”における自衛隊の役割・権限拡大を目指す「領海警備法」の制定も明記しました。民主党は、2005年に決定した「憲法提言」で、集団的自衛権や国連集団安全保障活動への積極参加を位置づけており、安倍政権の「閣議決定」と同じ立場です。

原発ゼロ先送り

 原発の問題では、野田政権時代に無謀な大飯原発再稼働を強行したことは棚上げし、「安易な再稼働!」と批判しています。

 福山哲郎政調会長は「住民の安全のため(避難計画などの)制度を明確にする。自民党とは全然違う」と強弁しましたが、「2030年代の原発ゼロを可能とする」として「原発ゼロ」を先送りし、避難計画が整えば再稼働を容認する立場です。

 農業問題では「国産米農家に廃業の危機!」として交付金を半減した政府を批判。しかし、農業を壊し、食の安全を壊す環太平洋連携協定(TPP)については「脱退も辞さない厳しい姿勢で臨む」とし、交渉推進が前提になっています。それもそのはず、民主党政権時代にTPP参加のレールを敷いたからです。

 沖縄県知事選などで島ぐるみで反対の意思が示されている辺野古新基地建設問題では、「在日米軍再編に関する日米合意を着実に実施」と明記し、新基地建設推進の立場です。ここでも自民党と根本的に違いがないことを示しています。 (北野ひろみ)


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