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2014年11月21日(金)

政党構図 2年前から様変わり

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 自民か民主か、それでもない「第三極」か―。2年前の総選挙ではこんな政党構図がキャンペーンされました。その様相が様変わりしています。


自 民

民意無視の政治 破綻

 臨時国会では閣僚が相次いで辞任し、カネの力で政治をゆがめる古い金権体質が次々に露呈。沖縄県知事選では翁長雄志氏が勝利し、安倍政権が強権的に進める新基地建設に明確なノーの審判が下されました。次いで7〜9月期の国内総生産(GDP)は2期連続でマイナス。自らの経済政策「アベノミクス」の破綻は明瞭です。

 民意を無視する安倍政権の行き詰まりがあらわになっています。

 安倍晋三首相は、“今ならまだ負け幅が少ない”と解散に打って出るものの、記者会見で勝敗ラインを聞かれると、90議席近く失ってもクリアできる「与党で過半数」(18日)と逃げ腰。小渕優子前経産相を公認したのをはじめ、松島みどり前法相、西川公也農水相など「政治とカネ」の問題で問われている閣僚らを平然と候補者としています。

 菅義偉官房長官は「(衆院選で)何を問うか問わないかというのは政権が決める」(19日)と開き直り、集団的自衛権や秘密保護法など国民の将来に重要な影響を与える問題に頬かむりしたまま、選挙をやり過ごす姿勢を露骨に示しています。

民 主

政策ぬきに「票集め」

 民主党の海江田万里代表は2013年参院選の惨敗直後に「目に見える成果」を1年で出せなければ代表を退くと発言しましたが、その後も支持率は低迷したままです。消費税大増税や原発再稼働、環太平洋連携協定(TPP)、辺野古移設などについては、民主党が政権時代に自ら推進した政策であるだけに、まったく対決の足場がありません。

 民主党は「集団的自衛権の行使容認の法律を通すことが隠された解散の動機」(海江田氏、17日の会見)などと主張していますが、その集団的自衛権の行使についても同党の立場は定かではありません。

 そのうえ、今回の総選挙では、維新や次世代などと選挙協力を優先して多くの選挙区で候補者擁立を見送る姿勢。政権与党を追い込む政策よりも、「票集め」の野合が繰り返されています。

第三極

生き残りへ離合集散

 みんなの党は解党を決め、所属議員は総選挙での生き残りをかけて、民主党に合流、自民党と連携、新党結成などを模索し、四分五裂の状態です。

 一方の維新の党も、橋下徹共同代表が「今のままなら野党は惨敗」(10日)と発言。民主党などと連携をはかるしかない状況に追い込まれています。

 このなかで橋下氏は、総選挙への立候補の動きを見せています。大阪府民の反発を受けて行き詰まる「大阪都構想」を投げ出すことになり、維新幹部からも「首相の解散も意味がわからないが、橋下氏が立候補したら、もっと意味がわからない」との声が漏れるほどの無責任さです。

 2年前の総選挙で旧維新とみんなの両党は、「二大政党」への失望が国民に広がるなかでメディアに持ち上げられ、維新1226万、みんな524万の比例票を得ましたが、維新は昨年7月の参院選で比例得票を半減。

 みんなの党解党決定後の会見で浅尾慶一郎代表は、安倍政権に協力姿勢を示し対立した渡辺喜美前代表らと「政策の違いということではない」と語りました。前回選挙で「二大政党」への批判票を集めながら、安倍政権との明確な対決軸がなかったことを自認しています。

図

安倍政権に審判下すなら選択肢は共産党しかない

政治学者 五十嵐 仁さん

写真

 前回の総選挙は民主党がダメとなったあとの選挙で、今度の総選挙は、「第三極」がダメとなったあとの総選挙です。安倍政権の2年間の審判が問題になるとすれば、残された選択肢は日本共産党しかないということになります。

 それでも「共産党で勝てるのか」と疑問に思う人がいるかもしれませんが、今度の沖縄県知事選挙の教訓を考える必要がある。沖縄では共産党を含めた保守・革新を超えた島ぐるみの共同で新基地建設に反対する新知事を誕生させました。安倍首相に危機感を抱いている保守も含めた幅広い人々と共産党との共同で安倍政治を止めるしかありません。

 前回の選挙では民主党に幻滅し、棄権した人たちもいたし、今回は「第三極」に裏切られた人も含め、選択肢を探しています。そういう層への働きかけに成功すれば前進できます。


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