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2014年11月20日(木)

日本共産党の躍進で安倍暴走ストップ、政治を変えよう

解散表明を受けて 志位委員長の第一声

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 安倍晋三首相の衆院解散表明を受けて、日本共産党の志位和夫委員長が19日に東京・新宿駅西口で日本共産党の躍進を訴えた演説を紹介します。


 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。ご紹介いただきました日本共産党の志位和夫でございます(拍手)。今日は、この場をお借りして、解散・総選挙にのぞむ日本共産党の立場をお訴えさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)

解散・総選挙――安倍暴走に審判下し、政治を変える絶好のチャンス

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(写真)訴える志位和夫委員長=19日、東京・新宿駅西口

 (11月)16日に行われた沖縄県知事選挙で、名護市辺野古(へのこ)への新基地建設反対を訴えた翁長雄志(おなが・たけし)さんが圧勝しました(「いいぞ」の声、拍手)。沖縄の新しい歴史をひらく、沖縄県民の歴史的大勝利であります(拍手)。みなさん、沖縄の勝利に続いて、今度は、日本の政治を変えようではありませんか。(大きな拍手)

国民の世論と運動に追い込まれての解散

 昨日(11月18日)夜、安倍首相が衆議院を解散することを表明しました。なぜこの時期に解散か。首相の動機はただ一つです。「先に延ばせば延ばすほど追い詰められる、だから今やってしまおう」。この一点です。この解散は、あらゆる分野で、国民の民意に背く暴走をしてきた安倍政権が、国民の世論と運動に追い込まれての解散にほかなりません。(「そうだ」の声、大きな拍手)

「対決、対案、共同」をつらぬき、躍進をめざす

 主権者である国民が、安倍政権の暴走にストップの審判を下し、政治を変える絶好のチャンスがやってまいりました。(「そうだ」の声、拍手)

 この総選挙で、日本共産党は、安倍政権と正面から対決し、どんな問題でも国民の立場で抜本的対案を示し、国民との共同で政治を動かす――「対決、対案、共同」という姿勢をつらぬいて躍進をめざします。

 みなさん。日本共産党の躍進で、安倍政権の暴走ストップ、国民の声が生きる新しい政治を、ごいっしょにつくっていこうではありませんか。(大きな拍手)

 私たちは、日本の政治の「五つの転換」を訴えて、この選挙戦をたたかいます。

消費税10%への増税中止、「消費税に頼らない別の道」を

 第一の転換は、消費税10%への増税中止、「消費税に頼らない別の道」への転換であります。

いまの景気悪化は増税不況――「3党合意」で増税を進めた自公民に厳しい審判を

 安倍首相は、GDP(国内総生産)2四半期連続マイナスという事態を受けて、消費税10%の1年半の「先送り」を表明しました。「先送り」の表明をせざるをえなかったのは、経済失政を自ら認めるものであります。(「そうだ」の声、拍手)

 いまの景気悪化は、円安による物価上昇にくわえて、何よりも消費税増税を強行した結果であり、増税不況にほかなりません(拍手)。安倍政権と増税勢力の責任はきわめて重大です。みなさん。総選挙では「3党合意」で増税を進めた自民党、公明党、民主党に、厳しい審判を下そうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

消費税10%は、「先送り」実施ではなく、キッパリ中止を

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(写真)志位和夫委員長の訴えに拍手をする聴衆=19日、東京・新宿駅西口

 安倍首相は、昨日の会見で、1年半の「先送り」をした後は、景気がどうあろうと、10%への増税を絶対に実施すると断言しました(「けしからん」の声)。ですから、今度の総選挙は、消費税10%、2桁税率への増税を実施させていいのか、その是非が問われます。ここが争点であります。

 いま進められている消費税増税ほど、道理のたたないものはありません。「社会保障のため」といいながら、医療費は上げる、年金は連続削減、介護サービスを取り上げる、あらゆる分野で切り捨てのオンパレードではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 「財政再建のため」といいながら、大企業には、2・5兆円から5兆円もの大減税をばらまこうとしています。これは国家的詐欺にひとしいやり方ではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 みなさん。消費税10%は、「先送り」実施ではなく、キッパリ中止を――この声を突きつけようではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

「消費税に頼らない別の道」があります――安心して増税中止の声をあげよう

 日本共産党は、「消費税に頼らない別の道」があると主張しています。

 富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革で財源をつくる。

 大企業の内部留保を活用し、国民の所得を増やす経済対策で税収を増やす。

 この二つをあわせて行うならば、消費税に頼らなくても社会保障を充実し、財政再建をはかることは可能です。(拍手)

 ですから、みなさん、今度の選挙では、安心して増税中止の声をあげようではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。その声を日本共産党にたくしてください。(大きな拍手)

格差拡大の「アベノミクス」ストップ、暮らし第一で経済をたてなおす

 第二の転換は、格差拡大の「アベノミクス」ストップ、暮らし第一で経済をたてなおす政治への転換です。

「アベノミクス」がもたらしたものは、格差拡大と景気悪化だけ

 「アベノミクス」がもたらしたものは何でしょうか。

 大資産家と大企業には、たいへんなもうけがころがりこんでいます。「アベノミクス」の2年間の株価上昇で、資産が100億円以上増えた株主が、全国で何と100人以上もいます。トヨタ自動車の利益は、円安効果で2・3兆円と史上最高になりました。

 それとは対照的に、庶民には、物価上昇による生活苦が襲いかかっています。働く人の実質賃金は、15カ月連続でマイナスです。「景気回復の実感がない」という人が、8割から9割です。中小企業には「円安倒産」が広がっています。

 結局、「アベノミクス」がもたらしたものは、格差拡大と景気悪化だけだったではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

人間らしく働ける雇用のルールをつくろう

 暮らし第一で経済をたてなおす政治への転換が必要です。日本共産党はつぎの三つの提案を行います。

 一つは、人間らしく働ける雇用のルールをつくることです。

 労働者派遣法の改悪を許さず、非正規から正社員への流れをつくる抜本改正こそ実現しようではありませんか。(拍手)

 「残業代ゼロ」の制度をストップし、長時間・過密労働を規制して、日本から「過労死」をなくそうではありませんか。(拍手)

 中小企業支援と一体に最低賃金の大幅引き上げを実現しようではありませんか。(拍手)

 そして、若者を使いつぶすブラック企業は、なくしていこうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

年金、医療、介護、保育――社会保障切り捨てから充実へ

 二つ目は、社会保障切り捨てから充実に転換することです。

 年金削減をストップし、低すぎる年金の底上げこそはかろうではありませんか。(拍手)

 国の責任で、高すぎる医療費の窓口負担、国民健康保険料の軽減をすすめようではありませんか。(拍手)

 そして、特別養護老人ホームの待機者、保育園の待機児童をゼロにしていこうではありませんか。(拍手)

TPP交渉からただちに撤退を――価格保障と所得補償で日本農業を再生しよう

 三つ目に、農業を壊し、国民皆保険を壊し、食の安全を壊し、日本を丸ごとアメリカに売り渡すTPP(環太平洋連携協定)交渉からただちに撤退することを強く求めるものです。(「その通りだ」の声、大きな拍手)

 緊急の米価暴落対策を行うとともに、安心して農業が続けられる価格保障と所得補償で、日本農業を再生しようではありませんか。(拍手)

 みなさん。大企業応援から、暮らし第一へと、経済政策の軸足を移し、日本経済をたてなおしましょう。どうかその願いを日本共産党にたくしてください。(大きな拍手)

「海外で戦争する国」づくり許さず、憲法9条の精神に立った外交戦略を

 第三の転換は、「海外で戦争する国」づくりを許さず、憲法9条の精神に立った外交戦略で、平和と安定を築くということです。

憲法違反の「閣議決定」撤回、秘密保護法廃止の審判を下そう

 集団的自衛権行使の現実の危険はどこにあるでしょう。

 国会論戦を通じて、2001年のアフガニスタン報復戦争、2003年のイラク侵略戦争のような戦争をアメリカが起こしたさいに、自衛隊が従来の「戦闘地域」まで行って軍事活動をすることになることを、首相は認めました。攻撃されたら「武器の使用をする」ということも、首相は認めました。

 集団的自衛権行使とは、日本の国を守ることでも、国民の命を守ることでもありません。アフガン・イラク戦争のような戦争で、米軍と自衛隊が肩を並べて戦争を行う――「海外で戦争する国」づくりこそその正体だということは、いまやはっきりしたのではないでしょうか。(大きな拍手)

 日本を「殺し、殺される国」につくりかえる憲法違反の(集団的自衛権行使容認の)「閣議決定」は撤回せよ(拍手)、国民の目、耳、口をふさぎ、戦争に動員する秘密保護法は廃止せよ(拍手)――この審判を下そうではありませんか。(大きな拍手)

「北東アジア平和協力構想」――紛争を話し合いで解決する平和の枠組みをつくろう

 北東アジアの平和と安定をどうやって築くか。

 もっぱら軍事で構えるのではなくて、憲法9条を生かした平和の外交戦略こそ必要ではないでしょうか。(拍手)

 日本共産党は「北東アジア平和協力構想」を提唱し、その実現のために内外で活動しています。ASEAN(東南アジア諸国連合)の国ぐにがつくっている東南アジア友好協力条約(TAC)のような、紛争を話し合いで解決する平和の枠組みを、北東アジアにも構築しよう――これが日本共産党の提案であります。

 党をつくって92年、一筋に反戦平和を貫いてきた日本共産党の躍進で、世界に誇る日本国憲法第9条を守り抜き、戦争への道をストップしようではありませんか。(大きな拍手)

原発再稼働ストップ、「原発ゼロの日本」への転換を

 第四の転換は、原発再稼働ストップ、「原発ゼロの日本」への転換です。

無謀な原発再稼働を許すなの声を、日本共産党に

 安倍政権は、全国の原発再稼働の突破口として、九州電力・川内(せんだい)原発の再稼働を進めようとしています。しかし、巨大噴火への備えがありません。まともな避難体制もありません。「噴火は予知できる」という新たな「安全神話」で、原発の再稼働を強行するなど、断じて認めるわけにはいきません。(拍手)

 だいたいみなさん。福島では、いまなお12万人を超える方々が避難生活を余儀なくされ、事故の収束も、原因究明もできていないではありませんか。こんな状況で再稼働など論外ではありませんか(拍手)。無謀な原発再稼働を許すなの声を、どうか日本共産党にたくしてください。(大きな拍手) 

「原発ゼロの日本」は実現可能、ここに踏み切ってこそ再生エネへの大転換が

 いま日本で動いている原発は一つもありません。「稼働原発ゼロ」になって1年2カ月がたちます。この間、国民も企業も省エネの努力をして、電力消費を減らしてきました。その省エネ努力は、何と「原発13基分」にあたると言われています。日本社会は「原発ゼロ」でも立派にやっていけることが証明されたのではないでしょうか。(拍手)

 「原発ゼロ」に踏み出したドイツでは、再生可能エネルギーの割合が、2000年の6%から、今年は28・5%となり、一番の主要電源となりました。

 「原発ゼロの日本」は実現可能だし、ここに踏み切ってこそ再生可能エネルギーへの大転換の道も開かれます。この未来ある道を、日本共産党とともに進もうではありませんか。(大きな拍手)

沖縄の新基地建設を中止し、基地のない平和で豊かな沖縄をつくろう

 第五の転換は、沖縄の米軍新基地建設を中止し、基地のない平和で豊かな沖縄への転換であります。

沖縄県知事選挙の審判――問われているのは日本の民主主義

 沖縄県知事選挙での翁長さんの圧勝は、沖縄県民の意志を踏みつけにし、強権をもって、新基地建設をごり押ししようとしている安倍政権への痛烈な審判となりました。(拍手)

 ところが、安倍政権は、この選挙結果を受けて、なおも「辺野古移設を粛々と進めることに変わりはない」と言い放っています。県民がどんな審判を下そうと、それに関係なく、新基地建設を続ける。これで民主主義の国といえるでしょうか。問われているのは日本の民主主義だということを私は訴えたいのであります。(「そうだ」の声、拍手)

「沖縄県民は断じて屈しない」――この決意に全国がこたえよう

 安倍政権は、県知事選挙の結果を重く受け止めて、新基地建設をきっぱり断念すべきであります(「そうだ」の声、拍手)。普天間基地はただちに閉鎖・撤去すべきであります。(「そうだ」の声、拍手)

 「沖縄県民は断じて屈しない」――この決意に全国がこたえようではありませんか。(大きな拍手)

 沖縄県知事選挙に続いて、総選挙でも、安倍政権に断固とした審判を下そうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

「自共対決」が鮮明――日本共産党の躍進こそ、政治を変えるもっともたしかな力

 日本の政治の「五つの転換」ということを訴えてまいりましたが、どの問題でも、安倍政権の暴走に正面から対決しているのは日本共産党です(「その通り」の声、拍手)。自民党対共産党――「自共対決」が鮮明になっているのではないでしょうか。(大きな拍手)

 この間、「政治とカネ」の問題が大問題になっています。金の力で政治をゆがめる自民党か、企業・団体献金も政党助成金も受け取らず、国民の声で政治を動かす日本共産党か――ここでも「自共対決」が鮮明ではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 安倍政権の暴走に対して、他の野党はどうでしょう。

 民主党は、消費税増税、原発再稼働、TPP推進、辺野古移設など、どの問題でも、自民党と対決する足場がもてません。どれも自分たちが政権についていた時期に、自分たちが手をつけた問題だけに、対決の足場がもてないのです。

 「第三極」といわれた勢力も、秘密保護法への協力、集団的自衛権の推進など、自民党の補完勢力であることが、すっかりあらわになったのではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手) 

 こういう状況のなかで、日本共産党の躍進こそ、安倍政権の暴走ストップ、政治を変えるもっともたしかな力になるということを、私は訴えたいと思うのであります。(拍手)

日本共産党がのびれば日本の政治は必ず変わる――参院選に続いてさらに大きな躍進を

 日本共産党がのびれば、日本の政治は必ず変わります。

 昨年の参議院選挙での日本共産党の躍進は、日本の政治を変える大きな力となって働いています。

 日本共産党は、獲得した議案提案権を行使し、ブラック企業規制法案、秘密法廃止法案を提出し、現実政治を動かしてきました。

 躍進した国会議員団は、国民のみなさんの運動と一体になって、憲法問題、原発問題、沖縄基地問題など、あらゆる分野で、一致点にもとづく共同――「一点共闘」を広げ、国民多数派をつくってきました。

 どうかみなさん、参院選挙に続いて、総選挙で、日本共産党をさらに大きく躍進させてください。(大きな拍手)

 力をあわせて、国民の声が生きる新しい政治をつくろうではありませんか。(大きな拍手)

 男性も、女性も、お年寄りも、子どもも、国民みんなが、未来に希望を持って生きられる、新しい日本をつくろうではありませんか。(「つくろう」の声、大きな拍手)

 昨年、都議会議員選挙での日本共産党の躍進が、参議院選挙での躍進につながりました。今度の総選挙でも、首都・東京から日本共産党の躍進の大きな波をつくっていただくことを心から訴えて、私の訴えとさせていただきます。(歓声、長く続く大きな拍手)


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