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2014年11月17日(月)

沖縄知事選 翁長氏が圧勝

新基地は造らせない

安倍政権に痛烈な審判

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(写真)翁長雄志氏(前列右から6人目)の県知事選挙と城間幹子氏の市長選挙での当確を受け、全員で手をつないでバンザイ三唱=16日、那覇市

 沖縄県名護市辺野古への新基地建設の是非を最大の争点にした県知事選が16日投開票され、保守・革新を乗り越えた「オール沖縄」の民意を代表し、新基地建設断固反対を掲げる前那覇市長の翁長雄志(おながたけし)氏(64)が歴史的圧勝を果たしました。県民を裏切り、安倍政権とともに新基地を推進してきた現職の仲井真弘多氏との事実上の一騎打ちを制しました。


 翁長氏の勝利は安倍政権の相次ぐ暴走への決定的な打撃となり、12月14日にも投開票される総選挙にも大きな影響を与えます。

 また、1996年のSACO(沖縄に関する特別行動委員会)合意以来続く辺野古新基地建設反対のたたかいに大きな展望を開きました。

 「県民の勝利だ!」。午後8時すぎ、投票箱のふたが閉まった直後に当確の報が伝わると、支援者の歓喜と興奮が爆発しました。基地依存の経済から脱却し、自立発展の沖縄へ県民が心を一つに子や孫へ託すべき未来を展望する新たな一歩を踏みしめた瞬間でした。

 選挙戦で翁長氏は、基地返還跡地が飛躍的な経済発展を遂げている実例を示し、「米軍基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因」と強調。「基地のない平和で豊かな沖縄にしよう」と訴えるとともに、公約違反の辺野古埋め立て承認で県民を欺いた仲井真氏に審判を下し、新基地建設強行を狙う安倍政権に揺るぎない沖縄の民意を突き付ける意義を説きました。

 一方の仲井真陣営は、新基地と引き換えの振興策を前面に打ち出してきました。「普天間基地の危険性除去」を口実に、辺野古新基地推進を主張してきました。安倍政権・自民党も菅義偉官房長官や谷垣禎一幹事長ら閣僚、幹部を大量投入する前例のない総力態勢で仲井真氏の当選へ執念を見せました。

 記者団に選挙戦勝利の感想を求められた翁長氏は「仲井真知事の埋め立て承認は県民にとって許すことができないものだったのだと思う」と指摘。総選挙の結果を踏まえた上で、県民の主張を日米両政府に直接、伝える考えを示しました。

 仲井真知事による埋め立て承認について、「取り消し、撤回も視野に、断固とした気持ちでやっていきたい」と抱負を語りました。

 さらに、普天間基地「移設」については、「銃剣とブルドーザーで土地を奪われて、その上にできた基地を動かすために沖縄県が移転先を探す責任はない」と述べ、政府の責任で解決すべきだとの考えを示しました。


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