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2014年11月15日(土)

きょうの潮流

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 今季一番の冷え込みとなった列島。落ち葉を踏みしめ、家に帰る人々も足早い。月明かりにふと夜空を仰ぐと南の空に「冬の大三角形」が輝いています▼オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウス。それぞれがウインクを送るように瞬きます。子どものころ天体に興味をもった時期もありましたが、いまでは空を見ることも稀(まれ)です▼古来人類は夜空を眺め、星の動きや月の満ち欠けによって天を知り、学ぼうと努めてきました。天からの教えを学ぶ天文学が最も古い学問といわれるゆえんでしょう。その情熱が文化や文明、科学技術を発展させてきました▼長い尾をたなびかせ、はるか彼方から出現する彗星(すいせい)は、まさに天からの文。恐れおののきながら、人類はそこから何かを読み取ろうと試みてきました。その彗星に初めて探査機が着陸。太陽系の成り立ちや生命の起源に迫れるのでは、と期待が高まります▼10年かけて欧州の探査機フィラエが降り立ったのは、長さ4キロ、幅3キロのチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星。さっそく表面の画像が地球に。「汚れた雪だるま」と呼ばれる彗星は砂や岩石がまざった氷ででき、46億年前に太陽系が誕生したときの様子をとどめているとされます▼フィラエは親機のロゼッタとともに、古代エジプト文字を解読する鍵にちなんで名付けられたもの。人類や世界のルーツに挑む壮大な謎解き。めぐる季節を感じ、星空を見上げながら、宇宙の深遠と、我の存在をしばし思います。


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