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2014年11月13日(木)

きょうの潮流

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 戦前から戦後にかけ少女たちの胸をときめかせた中原淳一。自由を奪われた時代に、彼の描いた美しい女性やモダンな装いに憧れ、夢を抱いた人がどれほど多かったことか▼暮らしも、ファッションも、心も「美しくあれ」と世に問うた芸術家。生誕100年を記念し、昨年から各地で回顧展も開かれました。絵画をはじめ、多彩に美を追求した彼の作品は、今また新たな人気を呼んでいます▼モデル時代の大内順子さんはその中原の絵から抜け出たような女性でした。1950年代、在学中にモデルとして活躍した彼女は当時、「中原淳一ファッションショー」に出演。どこでも十重二十重に人垣ができたといいます▼それをきっかけにファッションの世界に飛び込んだ大内さん。その分野のジャーナリストとして海外のコレクションを日本に伝える先導者に。パスポートをとることさえ困難な時代に何度も渡欧。道なき道を切り開き、人脈をひろげていきました▼「どこにでもある美しさ、すばらしさ、そういうものを見つける目、楽しむ心。それがファッション感覚」。高級さやブランドではなく、自分流に工夫し、オシャレにも自我をもつ大切さを説きました▼物事の本質に敏感だった目は社会や政治にも向けられました。平和や生活を脅かすものには反対の声をあげ、「赤旗」に登場し、共産党に期待を寄せてくれたことも。80年の生涯を閉じたファッションの先駆者は確信をもっていました。「21世紀は一人ひとりが主役になる時代」だと。


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