2014年11月8日(土)
きょうの潮流
肌にかかわる記念日が続きます。きょう11月8日は「いいはだ」と読み「いいお肌の日」、11月12日は「いいひふ」で「皮膚の日」だそうです。ともに語呂合わせ的な意味合いが強いのですが、お肌の調子が気になる季節ということもあるのかもしれません▼子どものとき使っていた色鉛筆やクレヨンに「肌色」がありました。ところが、いまその呼び名はありません。日本では15年ほど前から「ペール(薄い)オレンジ」とか、「うすだいだい」と表記するようになってきました▼お隣の韓国も同時期にアフリカ出身の人が「差別的だ」とクレヨンメーカーを訴え、「肌色」の名称が変更されました。いまやどの国でも国際化がすすみ、白人や黒人、黄色人種など、さまざまな肌色が共存している反映でもあります▼スポーツ界でも「肌の色」は繊細な問題です。今春、米プロバスケットボールチームのオーナーによる、黒人差別の発言が発覚し、大問題となったのは記憶に新しい。サッカーも深刻です。スペインではブラジル人のダニエウ・アウベス選手が相手サポーターからバナナを投げられ、サル扱いされた事件もこれにかかわったものです▼アウベス選手は呼びかけました。「僕たちは21世紀に生きている。だから人間はこの面で進化を遂げなくてはならない。人間同士が敬意を持たなくては。僕たちはみな同じなのだから」▼どんな肌の色でも尊重される社会のために。“肌色は一つじゃない”は、小さくとも大事な一歩なのかもしれません。