2014年11月7日(金)
最低賃金上げ 住民投票
米4州2市で可決
60万人が収入増に
【ワシントン=洞口昇幸】4日の米中間選挙と同時に、地方自治体独自で最低賃金を引き上げる新法を問う住民投票が行われました。米4州とカリフォルニア州の2市で実施され、全てで賛成多数、可決されました。サンフランシスコ市では、現在の時給10・74ドルから15ドル(約1720円)までの引き上げが決まりました。
米政府規定の最賃は時給7・25ドル(約831円)ですが、地方自治体の規定がある場合は、額の高いほうが適用されます。今回のこれらの可決で60万人超の労働者の収入増が見込まれ、購買力も高まり、地域経済の活性化が期待されています。
アラスカ州は2016年までに、7・75ドルから9・75ドルに。アーカンソー、サウスダコタ、ネブラスカの三つの州は7・25ドルから、今後3年の間で8・50ドルもしくは9ドルに引き上がります。
オークランド市は9ドルから12・25ドルへの引き上げを来年3月から実施。サンフランシスコ市は18年までに段階的に引き上げます。米国の地方自治体のなかで15ドルまでの引き上げは、今年6月のワシントン州シアトル市に次ぐものです。
これまで米連邦議会では、オバマ政権が提案する最賃時給10・10ドルまでの引き上げを野党の共和党が阻止。同4州は共和党の強い地域ですが、引き上げの党派を超えた支持と機運は全米で高まり続けています。
インターネット紙ハフィントン・ポスト(電子版)の先月末の世論調査では、連邦議会が来年に最賃引き上げ法案を可決することが「とても重要」「多少重要」と答えたのは、合わせて6割となっています。
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