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2014年10月31日(金)

きょうの潮流

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 ことしの紅葉の訪れは例年よりも早い。北の山々ではすでに落葉が始まり、甲信越はピークを迎えたところ。関東も来月には見頃となりそうで、年の暮れにむけて季節も足早に移っていきます▼東京のオアシス、高尾山も黄色く染まってきました。ブナやケヤキの葉が色づき、イロハモミジが七変化のような色相を楽しませてくれます。目の前でドングリがぽとりと落ち転がっていきます▼平日にもかかわらず、千客万来の山。世界でも稀(まれ)なほど豊かな動植物が息づきますが、この山腹に穴が開いていることを知る人はいかばかりか。都会を見渡す風景を真下に転じれば、蛇腹のように道路がくねっています。トンネルが掘られてから1年半、刻まれた痛ましい傷痕です▼高尾山の自然を守ろうと、30年もつづいてきた市民運動。来春には事務所を閉じて一区切りとなりますが、奇跡の山を見守る活動は継続します▼八王子・多摩御陵の参道にある画廊で開かれている「高尾山が好き展」。書画や写真、書籍をはじめ、運動の記録が並べられ、かかわった人々らが思いを胸に訪れています。自然を享受する権利、未来に残すことを訴えた市民運動が色あせることはありません▼やみくもな開発は今も列島を食い荒らしています。「私たちは負けない。勝つまでたたかいつづけるから」。高尾の経験を伝えるため、各地を回る橋本良仁さんはいいます。「正義を実現するには力が必要。それは人の輪。つながりと信頼をひろげることが社会を変えていく」


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