2014年10月30日(木)
市立中で自衛隊写真展
共産党が抗議し、撤去させる
鹿児島
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日本共産党鹿児島市議団(大園竜也団長・3人)は29日、市立中学校5校の廊下などに自衛隊訓練の写真パネルが展示された問題で、市教育委員会の石踊政昭教育長に抗議し、全面的に禁止するよう求めました。市教育長は「早急に対応する」とのべました。
展示されていたのは、自衛隊の戦闘訓練など36枚。銃を両手に抱えながら走る隊員には「最も精強な戦士を育成」とのコメントが書かれていました。職場体験する生徒たちを紹介するパネルには、生徒と思われる青年らが、迷彩柄の戦闘服を着て戦車に乗る姿や木銃を片手にほふく前進している姿が写っており、「戦闘訓練」と表示されていました。
市民から「内容に問題があるのではないか」との連絡が23日に日本共産党にあり、竪山清隆市議が現場に駆け付け、確認しました。
この学校によると、鹿児島県の陸上自衛隊国分駐屯地広報から直接依頼があったとしており、依頼文書には「自衛隊の若年層への浸透を図り、非常時の活動を容易にする」ことが目的とされていました。
依頼のあった、別の中学から相談を受けた市教委は、学習指導要領に基づいて「自衛隊の災害救助等を知らせる範囲のもの」であればよいと助言。写真は確認しませんでした。
党市議団が事実確認後、教育上、憲法上も極めて許されないと撤去を求めたことを受け、市教委は「戦士の育成」との表現は行き過ぎているとして、翌24日にパネル展示を撤去しました。
市議団は、申し入れ後会見を開き、「教育現場から憲法をじゅうりんする行為であり、断固抗議する」と表明しました。