2014年10月30日(木)
有期雇用特措法 可決
共産党反対 正規への流れ壊す
有期雇用特別措置法が29日の参院本会議で可決し、日本共産党、民主、社民の各党は反対しました。
有期労働契約が通算で5年を超えた場合、無期雇用に転換できる権利(労働契約法)について、一定収入の専門職などを「特例」として最大で通算10年に先延ばしします。
日本共産党の小池晃議員は28日の参院厚生労働委員会で、「5年後の無期転換」を定めた労働契約法改定による非正規から正規へのわずかな流れを壊す▽法改定から1年半で、効果の検証もできないもとで特例を設ける立法事実がない▽特例の対象は省令で変更可能で、なし崩し的に拡大する懸念が大きい―として反対しました。
質疑で小池氏は、60歳の定年後も引き続き雇用される労働者についても無期転換権を奪う特例が設けられていることについて、「事実上の年齢差別だ」と指摘しました。
厚労省の岡崎淳一労働基準局長は「(65歳の時点で)無期転換を避けるために雇い止めをせざるを得なくなる」など経営者側の主張を前提にして特例を設けたことを明かしました。
小池氏は、65歳までの継続雇用制度を徹底させることこそ「最優先課題だ」と主張し、希望者が65歳まで働き続けられる定年延長制を広げ確立させるよう求めました。