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2014年10月27日(月)

100万人“解雇規制緩和ノー”

ローマで集会、デモ

労働総同盟よびかけ

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 【パリ=浅田信幸】中道左派のイタリア・レンツィ政権が進める労働市場「改革」を批判する労働者、学生らの大規模なデモと集会が25日、ローマで行われました。呼び掛けた伊最大労組の労働総同盟(CGIL)の発表によると、参加者数は100万人に達しました。


 経済が低迷するイタリアの失業率は欧州連合(EU)の平均を上回る12%台にあり、なかでも25歳未満の若者の失業率は44%と深刻です。レンツィ政権は雇用拡大のためと称して解雇規制を緩和し、雇用初期の労働者の権利と雇用保護を弱体化する法案を提出し、議会で審議中です。

 「イタリアを変えるために、労働、尊厳、平等」をスローガンにした25日のデモには若者たちも多数参加。現地からの報道によると、行進の中で「雇用の不安定はわれわれの運命ではない。未来への投資を望む」との声が上がりました。

 サンジョバンニ広場での集結集会で演説したカムッソCGIL書記長は「すべての人々に労働を、(解雇されない)権利を伴った労働を望む。このデモは仕事も権利もない人々、苦しんでいる人々、未来に何の確実性も持たない人々のためのものだ」「政府の政策を変えるためにたたかい続ける」と強調しました。

 2月に発足したレンツィ政権に対し、政策の変更を求める大規模デモは初めて。これに対し首相は「デモは大いに尊重するが、デモが政府の行動を阻んだ時代は過去のことだ」と述べました。レンツィ首相は就任以来、矢継ぎ早に選挙法の改正や上院改革を打ち出すとともに、1000万人の中低所得層に月80ユーロ(約1万1000円)の所得税還付を実施したり、高級官僚や公団・公社のトップの給与引き下げを断行。

 またEUが財政規律重視で国内総生産(GDP)比130%に達する債務の削減を強制しようとしているのに対して、成長・雇用重視への方針転換を主張し抵抗しています。

 このため夏前には同政権は70%を超す支持率を維持。しかし、最近では解雇規制緩和の方針への国民の反発もあり、50%そこそこに低下しています。


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