2014年10月25日(土)
最高裁判断 大きな一歩
マタハラNet 妊娠降格訴訟で会見
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妊娠や出産を理由にした降格は原則、違法で無効とした最高裁の判断(23日)について、被害者でつくるマタニティーハラスメント対策ネットワーク(マタハラNet)は24日、日本外国特派員協会で記者会見を開き、判決を「マタハラ防止の大きな一歩」だと評価しました。
新村響子弁護士は、男女雇用機会均等法は妊娠・出産を理由にした不利益取り扱いを違法としているが、裁判所が違法と判断することはほとんどなかったとし、「『妊娠中の軽易業務への転換を契機とした降格は違法』と、原則をきちんと判断した最高裁判決は大きな一歩だ。国や企業、社会にマタハラ防止を訴え、長時間労働を見直していきたい」と話しました。
マタハラNetの小酒部さやか代表は「迷惑」「わがまま」と上司にいわれて退職に追い込まれた経験を話し、「長時間労働ができない育児を抱えた女性が排除される対象になる。判決を力に、長時間労働を見直し、すべての人で出産・育児、介護を支援する体制をととのえるべきです」と訴えました。
安倍内閣が進める「女性の活躍推進法案」について、「働きたくても違法に辞めさせられた女性が1割もいます。女性の就業継続がまず必要です」と訴えました。
12年前に妊娠を理由に職場を解雇され、裁判に訴えて勝利和解した宮下浩子さんは「12年たっても現状は変わらず、受けた傷は変わりません。私たちのような被害者をださないためにも今、変わるときです」と訴えました。