2014年10月18日(土)
安倍首相 靖国に真榊奉納
衆参議長、厚労相も 国際社会の批判無視
安倍晋三首相は17日、過去の日本の侵略戦争を正当化する靖国神社(東京・千代田区九段北)へ真榊(まさかき)(供え物・祭具)を奉納しました。同日から始まった秋季例大祭にあわせた奉納で「内閣総理大臣 安倍晋三」の肩書で納めました。
伊吹文明衆院議長、山崎正昭参院議長、塩崎恭久厚生労働相も真榊を奉納。行政権の長である首相にくわえ、国権の最高機関である衆参両院の議長と、戦後、靖国神社の戦没者合祀(ごうし)に関与してきた厚生労働省の大臣がそろって真榊を奉納したことになります。
高市早苗総務相も秋季例大祭に合わせ同神社に参拝する意向を示しています。
安倍首相は2013年12月には同神社へ参拝しています。首相就任(12年12月)以来、春と秋の例大祭での真榊奉納と、8月の終戦記念日の玉串料の奉納を続けています。
靖国神社は、東条英機元首相らA級戦犯を合祀しているだけでなく、軍事博物館「遊就館」を中心に侵略戦争を美化する宣伝センターの役割を果たしています。そこへの参拝や真榊奉納は同神社と同じ立場に自らの身を置くことを示すものです。韓国や中国をはじめ国際社会から強い批判を浴びています。
この日はまた、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・尾辻秀久参院議員)のメンバーが集団で参拝しました。同会は参拝直後の会見で、190人(議員110人、代理80人)が参拝したことを報告。政党の内訳は、自民161人、民主2人、維新9人、次世代15人、みんな1人、生活1人、諸派・無所属1人と述べました(代理含む)。春の例大祭では222人(議員147人、代理75人)が参拝していました。