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2014年10月8日(水)

“河野談話を骨抜きに”

萩生田総裁補佐が見直し発言

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 自民党の萩生田光一総裁特別補佐は6日のBS番組で、「慰安婦」問題で日本軍の関与と強制性を認め、謝罪を表明した「河野洋平官房長官談話」(1993年)について、「見直しはしないけれども、もはや役割は終わった。骨抜きになっていけばいい」「来年は戦後70年、新たな談話を出すことによって、結果として骨抜きになるんじゃないか」と述べました。事実上、「河野談話」を見直すべきとの考えを示したものです。

 萩生田氏はまた朝日新聞が8月5、6両日付の特集記事で、「慰安婦狩り」をしたとする吉田清治氏の証言を取り消したことについて、「4月の米韓首脳会談でオバマ大統領は(おぞましい人権侵害と)コメントしたが、8月5日、6日で慰安婦問題の歴史は大きく書きかえられることになる」と強調。「吉田証言」取り消しによっても、軍による性奴隷状態におかれたという本質は何ら変わらないにもかかわらず、「大前提は村から無理やりつれてこられたんじゃなかった。このことは国際社会に発信していく」と述べ、「慰安婦」とされた過程だけに問題を矮小(わいしょう)化する立場を示しました。

 これに関して菅義偉官房長官は7日の記者会見で、萩生田氏の“「河野談話」骨抜き”発言について、「全く個人の見解を述べたものではないか」と政府として問題にしない立場を示しました。

首相は撤回させよ 小池政策委員長

 日本共産党の小池晃政策委員長は7日、国会内の記者会見で、自民党の萩生田光一総裁特別補佐が「慰安婦」問題をめぐる「河野談話」に関し、「骨抜きになっていけばいい」と発言したことについて問われ、「安倍晋三首相(自民党総裁)は『河野談話』を継承するといっている。総裁がいっていることとまったく逆のことを総裁補佐がいっているわけだから、安倍首相は『骨抜き』発言を許すべきではない。発言を撤回させるべきだ」と述べました。

 そのうえで、小池氏は「安倍首相が『骨抜き』発言を撤回させないというのなら、本音がそこにあることを示すものとなり、国際的な批判を浴びざるをえないだろう」と指摘。「国内に向かって『河野談話』を『見直す』とアピールをしつつ、国際的には『継承する』というのは、“二枚舌”のなかでも最も質が悪い。断じて許されない」と批判しました。


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