2014年10月4日(土)
香港政府、対話受け入れ
行政長官表明 辞任要求は拒否
【香港=小林拓也】香港行政長官選挙制度改革をめぐり学生や市民が大規模な抗議行動を続けている香港で2日深夜、梁振英行政長官が緊急の記者会見をし、選挙制度改革を担当する政府ナンバー2の林鄭月娥政務官(閣僚)ら政府高官が香港大学生連合会(学連)との対話に応じると宣言しました。香港政府が初めて対話を受け入れる姿勢を示したことで、事態が打開の方向に進むのか期待されます。
ただ、梁長官は「民主派」からの辞任要求は改めて拒否。また、中国人民代表大会が示した選挙改革案が前提だと表明しており、改革案撤回を求める学連側と妥協点を見つけるのは難しい状況です。
抗議行動6日目となった3日も、学生や市民は道路の占拠などを継続。一部のデモ隊が政府本部周囲の道を封鎖したため、政府は本部の一時閉鎖を発表しました。長官弁公室(官邸)前でも、数百人が座り込みを続けました。
高校生の女性(16)は「私たちの要求は『真の普通選挙』。政府と学連の対話で解決できるか疑問だ」と語りました。