2014年10月2日(木)
衆院本会議 志位委員長が代表質問
民意に背く「亡国政治」ただす
集団的自衛権・経済・原発・沖縄新基地
「北東アジア平和協力構想」 「暮らしと経済 緊急提案」を提起
日本共産党の志位和夫委員長は1日、衆院本会議で安倍晋三首相の所信表明演説にたいする代表質問にのぞみ、安倍「亡国政治」を象徴する四つの国政問題―(1)集団的自衛権(2)消費税大増税(3)福島復興・原発問題(4)沖縄新基地建設―を厳しく問いただし、特に外交と経済の面で新しい政策展望を示しました。民意に背く安倍政権打倒の国民的大運動を起こすため、国民とともにたたかいぬく決意をきっぱり表明しました。
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日本外交の進路に関わって志位委員長は「閣議決定」された集団的自衛権の行使容認問題を取り上げ、首相がこの間の国会論戦で、自衛隊が「戦闘地域」に行き、攻撃された場合は「武器の使用をする」と明言したことを示し、「それは自衛隊が戦闘に参加することにほかならない」と厳しく追及。「アフガン・イラク戦争のような戦争で、自衛隊が米軍と肩を並べて戦争を行う―『海外で戦争する国』づくりこそ正体ではありませんか」とただし、「閣議決定」の撤回とともに、その具体化のための立法作業を中止するよう迫りました。
北東アジアのさまざまな紛争問題をどう解決するか。志位委員長は「軍事対軍事」の悪循環に陥らず、憲法9条に立った平和の外交戦略の確立が何よりも大切だとして日本共産党が提唱している「北東アジア平和協力構想」(別項)を示し、見解を問いました。
首相は、「閣議決定」の方針で安全保障法制の整備を強硬に進める考えを表明。日本共産党の提案にたいしても「日本は必要な防衛力・抑止力を維持すべきだと考えるが、もっぱら軍事で構えているという批判は的外れだ」などと強弁し、まともな答弁をさけました。
日本経済をめぐって志位委員長は、消費税増税で大きく落ち込んだ国内総生産(GDP)や家計消費、その根本的要因である実質賃金の低下に言及し、「政府の『想定』を超えた事態が起きていることを率直に認め、経済政策を転換する勇気が必要ではありませんか」とただしました。
この点に関わって志位委員長は、暮らしと経済を立て直す「四つの緊急提案」(別項)をおこないました。
国民の所得を増やし、税のゆがみをただす―。「企業から家計へと軸足を移す経済政策の転換が必要です」と鋭く迫りました。
首相は家計消費落ち込みの原因を「駆け込み需要の反動」や「天候不順」に求めるだけで、「成長戦略の確実な実行により、景気回復の実感を全国津々浦々にまで届ける」「消費税率10%への引き上げは、経済状況を総合的に勘案し、本年中に適切に判断する」と持論を唱えました。