2014年9月29日(月)
海外の米軍基地 米国防総省公表
「横須賀が資産価値1位」
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米国防総省がこのほど公表した「2014会計年度・基地構造報告」によれば、米軍の海外基地の中で、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)が資産価値で1位になりました。前年度までは嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)が1位でした。また、昨年度同様、上位4位までを在日米軍基地が占めており、米政府が絶対に手放したくない「海外資産」であることを示しています。(表)
同報告書は会計年度ごとに米議会に提出されており、14年度版は13年9月末現在の数値をまとめています。資産評価額は基地内の施設件数や床面積、インフラなどで算定しており、地価は含まれていません。日本は毎年「思いやり予算」で基地内の施設を新設・改修しているため、必然的に評価額が上がることになります。
また、在日米軍基地の資産評価総額は461億6330万ドル(5兆318億円、1ドル=109円)で、基地の件数や面積で上回るドイツの417億870億ドル(4兆5462億円)を大きく上回っています。
報告書によれば、米軍は576の海外基地を保有していますが、1990年代以降は閉鎖が続き、過去10年間でも902→576と縮小しています。一方、在日米軍基地の件数はほとんど変化していません。
安倍晋三首相は、「日米同盟における双務性を高めてこそ、基地問題を含めて、わたしたちの発言力は格段に増す」(文春新書『新しい国へ』)などと繰り返し、集団的自衛権を行使すれば、基地の縮小につながるとの考えを示してきました。
しかし、安倍政権は7月1日の集団的自衛権の行使容認に関する「閣議決定」と同じ日に、沖縄県名護市辺野古の新基地建設に向けて立ち入り禁止区域の設定を閣議決定しました。アメリカいいなりの「米軍基地国家・日本」の構図は何も変わっていません。