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2014年9月19日(金)

きょうの潮流

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 ロンドン五輪の開会式。ジェームズ・ボンドに連れ添われたエリザベス女王が、ヘリからパラシュートで降りてくる映像を覚えている人は多いでしょう。イギリスの映画監督が演出した開会式のテーマは「驚異の島々」でした▼民族の融和や多様性を掲げた式典でしたが、自国の歴史を描くことにはひと苦労したようです。もともと独立していたスコットランド、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの四つの王国が連合してつくった国家だからです▼地元の五輪で65個のメダルを取った英国代表。そのうち7個の金メダルをふくむ13のメダルをスコットランドの選手が獲得し、独立派が勢いづいたことがありました。それから2年。とうとう、独立を問う住民投票が始まりました▼グレートブリテン島の北部で独自の生活や文化を育んできたスコットランド。連合法によってイングランドと統合され、連合王国となったのは1707年でした。3世紀の時を経て、再び独立国家に戻るのかが焦点になっています▼賛成派の訴えが受け入れられている背景には、ロンドンをはじめとする大都市圏に富や権力が集中し、経済格差が拡大していること。福祉や教育にもっと税金を投入してほしいという、政治や社会にたいする住民の不満があります▼直前の世論調査では賛成、反対が拮抗(きっこう)していました。先の五輪では英国としての一体感も生まれました。独立してほんとうにくらしが良くなるのか。不安もひろがるなか、きょう注目の結果がでます。


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