2014年9月18日(木)
笠井議員、韓国女性家族相と懇談
「慰安婦」問題解決へ全力
【ソウル=面川誠】韓国訪問中の日本共産党の笠井亮衆院議員はソウルで17日、日本軍「慰安婦」問題をテーマにした「国家元老会議」主催の国民フォーラム・セミナーに出席し、この問題を担当する金姫廷(キム・ヒジョン)女性家族相と懇談しました。
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「国家元老会議」セミナーであいさつ
セミナーで金氏は、「日本軍『慰安婦』問題、どう解決するのか」と題して講演。河野談話が「慰安婦」の強制性を認めていると指摘し、解決のためには(1)事実認定(2)公式謝罪(3)次世代への教育―が必要だと強調しました。
笠井氏はセミナーであいさつし、「日韓両国・国民の末永い心通う友情、北東アジアの平和と安定を築く上で、『慰安婦』問題の一刻も早い解決など両国間の懸案を解決するため、今後も全力を尽くす決意だ」と述べました。
笠井氏は金氏との懇談で、「来年は日韓国交正常化50周年の節目の年だ。日韓関係をより良い関係にし、北東アジアの平和と安定を実現するために、『慰安婦』問題をしっかり解決したい」と強調。金氏は「ありがとうございます。その考えに賛同する日本の議員が増えることを望む。良心的な日本人のおかげで韓日関係が維持されると思う」と語りました。
国家元老会議は、首相、閣僚、国会議長などの要職経験者で構成する民間団体で、重要な国政課題での大統領への建議が主な活動。今回、笠井氏を来賓として招待しました。
これに先立ち笠井氏は16日、元「慰安婦」が共同生活を送る「ナヌムの家」(ソウル南東約30キロ)を訪問。元「慰安婦」との懇談で、「3年連続の訪問だが、来るたびに亡くなられた方がいる。みなさんの命のろうそくがともっている間に解決しなければと痛感する」と語りました。
笠井氏は「歴史は消し去ったり書き換えたりすることはできないが、向き合うことはできる。いま日本政府には、それが求められている」と強調。元「慰安婦」らは笠井氏の手を握り、「本当にありがたい。私たちが死ぬ前に解決してほしい」と訴えました。
これまで韓国政府に申告した元「慰安婦」は238人ですが、生存しているのは55人。このうち50人は韓国内で、5人は海外で暮らしています。