2014年9月10日(水)
イラク首相、米大統領と電話会談
「イスラム国」との対決協力
【ワシントン=洞口昇幸】オバマ米大統領は8日、イラクのアバディ首相と電話会談し、イラクやシリアで勢力を広げるイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」とのたたかいで、両国が国際社会とともに緊密に協力することを確認しました。
アバディ氏は、イスラム国が両国の「共通の敵」であるとして、イラク国内のあらゆる宗派、政治団体と協力すると強調しました。
ケリー米国務長官も8日、声明を発表し、同新政権による宗派対立などを乗り越えた挙国一致体制の実現への期待を述べ、イスラム国に対処するための協力や援助を各国に呼び掛けました。
ケリー氏は、アバディ政権が「強く団結したイラクのために、多様な地域社会すべてを結びつけ、すべてのイラク国民が願う将来をつくる機会が与えられる可能性があるもの」と語りました。
イラク政府軍への軍事的援助や人道的援助、外国からイスラム国に戦闘員や資金が入り込むことを防止することなどが、「イラクの新しい包括的な政府を公的に支えることになる」と述べました。