2014年9月5日(金)
きょうの潮流
長崎県に「行政調査」の旅行中だったはずの埼玉県の公明党越谷市議団が、昼食は越谷市内のラーメン店で食べていた? 2007年のことです。本紙は同党市議団が「会派研究会昼食代」の名目で政務調査費(現政務活動費)を請求した架空請求疑惑を追及し、話題を呼びました▼兵庫県の“号泣県議”こと野々村竜太郎元県議の不正使用疑惑で注目される政務活動費。13年度だけで日帰り出張195回・300万円など、不自然なことだらけです。ごまかそうとするから奇想天外な支出理由になるのでしょう▼東京都議会でも自民、公明の議員が政務活動費で支出した「会費」の大半が、飲食を伴う業界団体などとの「新年会」を対象にしたものだったことが明らかに。「政務活動費の本来の趣旨から外れる」と政治資金に詳しい弁護士が指摘しています▼政務活動費は、地方議員の調査・研究のために自治体が支給している公費、つまり税金です。日本共産党は、調査・研究という使用目的を厳格に守ることや使途を透明にすることを求めています▼公共工事をめぐる疑惑を追及していた共産党の地方議員に同行したことがあります。政務活動費を使って疑惑の土地の登記簿謄本を大量に取得し、それをもとに山の中をはいずり現地調査する汗まみれの姿に心打たれました▼そういえば、調査後に食べたのはラーメンだったと記憶しています。歩き回った後のすきっ腹には至極の味。もちろん議員の支払いは、政務活動費ではなく自腹でした。