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2014年9月2日(火)

消費税増税5カ月

商店街 ため息

客入り・売り上げ減った 10%なんてとんでもない

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 消費税率が8%に引きあげられて1日で5カ月になりました。「景気は緩やかな回復基調が続いている」(8月の月例経済報告)と政府は繰り返していますが、商店街の売り上げは落ち込んだままです。この上、10%に引き上げることに対しては、世論調査でも反対が圧倒的です。(川田博子)


写真

(写真)笹塚十号通り商店街で夕食の買い物をする人たち=東京都渋谷区

 東京都渋谷区の京王笹塚駅付近には、笹塚十号通り、笹塚十号坂、笹塚観音通りなどの商店街があります。

景気良くならず

 「消費税増税に物価高、われわれが一番つらい立場だ」―焼鳥屋の店主(53)はため息をつきます。4月1日に90円の串だけを100円に値上げし、ほかの串は価格を据え置きました。増税を転嫁できない分は自らの持ち出しです。「景気が悪い中、値上げできない」と訴えます。中華料理店の店主(65)も悩んだあげく、常連客の多い昼定食のみ値上げしました。「それでも、お客の入りが落ちた」

 靴店の店主(67)は「年金が下がったし、景気もよくなっていない。消費税増税後、来店者が減り、売り上げも1割減った」と話します。

 埼玉県JR川口駅近くの商店街。洋品店主(65)は「3月下旬、肌着などの駆け込み需要があり、4、5月は多少落ち込んだ。その後も売り上げは回復せず、伸びない」と顔を曇らせます。セール最終盤ですが、今夏の売り上げは昨年夏の1割減です。「消費税が10%になれば、お客様の購買意欲がますますダウンしてしまう」

指標も落ち込む

 4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は実質で、前期比年率換算6・8%減と大幅に落ち込みました。7月の消費者物価指数は前年同月比3・3%上昇。14カ月連続の上昇です。一方、勤労者世帯の実収入は10カ月連続マイナスです。

 物価高に賃金が追いつかない中、庶民は支出を控えています。7月の消費支出は実質で、前年同月比5・9%減。4月以降、連続して減少しています。

 全国中小企業団体中央会の7月の中小企業月次景況調査で、景況DI(指数)はマイナス21・9。4カ月連続で悪化しました。原材料高や燃料高、電気料金引き上げ等の影響が景況改善の足かせになることを懸念しています。受注の低迷が続く中、「中小企業の動向はなお予断を許さない状況」といいます。

 世論調査(8月22〜24日、日本経済新聞社・テレビ東京)で、消費税率を予定通り2015年10月に10%に引き上げることに「反対」と答えた世帯が63%。「賛成」30%の倍の割合でした。


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