2014年8月31日(日)
不登校の体験 今につながる
親・子どもが全国交流
「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会」が30日、埼玉県内で開かれ、全国から集まった親や子どもたち約340人が交流しました。主催は、「登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」と「フリースクール全国ネットワーク」。
「子ども若者シンポジウム」では不登校を経験した若者がそれぞれの体験を語りました。「自分はダメな人間と悩んだが、フリースクールに通い周囲の支えで自信がついたことで、いろいろなことにチャレンジしようと思えるようになった」「不登校の経験は苦しかったが、自分の芯をつくった時間」など、それぞれの体験がいまにつながっていることが語られました。
「不登校をどう考えたらいいのか」をテーマに心理カウンセラーの内田良子さん、子ども支援に関わる弁護士の多田元さん、スクールソーシャルワーカーの山下英三郎さんが講演。内田さんは「不登校の子は、納得のいかないことを拒否する力を持っている」とのべました。
「2人の息子の不登校の経験から大切なことを学ばせてもらった」という多田さんは「子どもにふさわしい学びを保障するのがおとなの義務」と話しました。
山下さんは「不登校はあってはならない」という社会の考え方が「不登校問題」を作り出していると指摘。「子どもたちの声に耳を傾ける社会をつくっていかなければいけない」と話しました。
同大会は31日も開かれ、教育学者の大田堯(たかし)さんの講演やテーマ別分科会などが行われます。