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2014年8月31日(日)

きょうの潮流

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 「夫は1歳の娘の機嫌がいいと面倒をみるけど、泣くと私にまかせる。その間、代わりに家事をしてくれるわけでもない。それでも外ではイクメンと褒められる。納得できない…」▼子育て中の知人の不満です。家事や育児に積極的な男性が増えてきたとはいえ、「共働きなのに自分の方が負担が重い」と感じる女性は多い▼「妻の家事ハラ(家事を手伝う夫への妻のダメ出し行為)」という住宅メーカーの動画広告が先月、話題になりました。家事をする夫に「ずいぶん時間がかかるのね」などと声をかける妻。画面には傷ついた表情の夫と「その一言が俺を『家事』から遠ざけた」の文字が▼妻の言葉が夫の家事参加を妨げていると訴える内容です。見た人に感想を聞くと「同じことを言われる」と共感する人もいましたが、多かったのは批判的な意見。「共働きなのに夫が家事を『手伝う』という考えがおかしい」「女性は文句を言われても、家事から遠ざかることなんてできないのに」▼家事ハラというのは、もともと竹信三恵子・和光大学教授の造語です。著書『家事労働ハラスメント』では、家事や育児が無償で女性に押し付けられ、社会や男性からの構造的なハラスメント(嫌がらせ)となってきたことを問題提起しています▼男性を家事から遠ざける背景にあるのは、長時間・過密労働や、男性が家事や育児をすることへの職場や社会の無理解、偏見で、そのことに女も男も苦しめられています。対立すべきは、夫婦ではありません。


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