2014年8月29日(金)
指定難病に110疾患
厚労省 先行助成、対象120万人
難病患者への医療費助成など総合的な対策を盛り込んだ難病医療法の成立を受け、厚生労働省の検討委員会は27日、助成対象となる「指定難病」に110疾患を先行して選定。一般からの意見募集などを経て10月に正式決定し、来年1月から助成を開始します。
110疾患のうち新たに助成されるのは、免疫異常で目や口が乾燥する「シェーグレン症候群」(患者数約6万6300人)や、手足の先から筋力が低下する「遠位型ミオパチー」(同約400人)など46疾患。現行の56疾患は67に細分化されます。
スモンなど3疾患は原因が薬害であることや急性症状であることから、新制度の要件を満たさないとして除外。スモンは従来の研究事業で支援します。
受給者数は約100万人から約120万人に拡大。今年秋以降に、来年夏から実施予定の約190疾患を選定し、最終的に約300疾患、約150万人が対象となる見通し。
助成されるのは、(1)原因不明で長期療養が必要(2)患者数が人口の0・15%(18万人)未満(3)客観的な診断基準が確立―などの条件を満たす疾患。軽症者は原則として除外され、これまで全額公費負担だった重症者にも世帯収入に応じた負担を求めます。
子どもの慢性疾患患者に対する医療費助成についても、厚労省の検討委員会は7月、ダウン症など107疾患を対象に追加する方針を決めています。