2014年8月29日(金)
原発避難自殺 福島地裁判決に従え
遺族ら 東電に謝罪・賠償要請
東京電力福島第1原発事故に伴って避難生活する渡辺はま子さん(福島県川俣町、当時58歳)の自殺と事故に因果関係があるとして東電に損害賠償を命じた福島地裁勝利判決(26日)をうけて、夫で原告の渡辺幹夫さんと福島原発被害弁護団の広田次男共同代表らは28日、東京電力の廣瀬直己代表取締役にたいし、判決を真摯(しんし)に受け止め原告らに謝罪し、判決内容に従ってただちに賠償支払いを応じることを強く求める要請をおこないました。
いわき市や川俣町などからの支援者ら総勢16人が東電本店を訪ねました。2時間に及ぶ要請・交渉は非公開で、東電側は福島原子力補償相談室の島田恵介副室長らが応対しました。
夫の幹夫さんは「あんなに明るかったはま子がなぜなくなったのか、この苦しみ。部落までバラバラにされた悔しさ。いろいろ話した。どんな暮らしだったのか実家にきて(役員は)自分の目で見てくれ」と話したといいます。
広田弁護士によると各人が判決にたいする思いを語り、控訴せずただちに賠償することを求めました。島田副室長は、控訴するかどうかも含めて「ここでの即答はできない」との答えに終始したといいます。
弁護団は誠意ある回答を求め、控訴期限前日の9月8日に東電と再度交渉することで合意しました。
交渉の冒頭に東電側が支援者らを「部外者」と決めつけ、交渉に同席させない態度に出たため、参加者が次々に抗議する場面がありました。抗議をうけて全員で交渉に臨みました。